2010 Fiscal Year Annual Research Report
複素粘度解析によるマイクロバブル流体の不可説明要因の一掃
Project/Area Number |
21360077
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
村井 祐一 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80273001)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田坂 裕司 北海道大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (00419946)
北川 石英 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (80379065)
石川 正明 琉球大学, 工学部, 助教 (00398306)
|
Keywords | 気泡 / マイクロバブル / レオロジー / 乱流遷移 / 対流 / 可視化 / 超音波 / 気液界面 |
Research Abstract |
代表者の村井は,周期的せん断応力場でキャピラリ数が1を跨ぐ振動応力を与えたときの運動量拡散係数から実効粘度を計測し,従来の平衡変形理論および実験に比べてボイド率に対する粘度変動感度が10倍以上であることを明らかにした.またマイクロバブルを含む液体を低レイノルズ数向けのギアポンプに適用した結果,遷移域付近における乱流強度の低下が確認され,流体機械内におけるマイクロバブル複素粘度の機能的応用例を初めて提示することができた. 分担者の田坂は,回転二重円筒内の波動テイラー渦領域におけるマイクロバブルの時空間的な数密度の疎密波の形成とそれに伴う変調波動テイラー渦への遷移の抑制を明らかにした.また疑似二次元水槽内でのマイクロバブルプルームの成長過程の可視化計測を行い,マイクロバブル対流がもつ自己組織化機能の実験的確認に成功した. 分担者の北川は,水の電気分解により発生したマイクロバブルを鉛直加熱平板に沿う自然対流場に注入し,熱電対を用いた多点同時温度計測と画像処理を用いた気泡径および気泡層厚さ計測を行った.その結果,気泡注入時の熱伝達率の増減と気泡層厚さの変動との関連性を示した. 分担者の石川は,気泡を含む上昇噴流において,粒子画像流速測定法(PIV)を用いて,気泡周囲の液相流速分布を計測した.その周囲流体の時系列の流速分布を固有直交分解(POD)法により,モードごとの時間的・空間的な流動構造に分解し,大小の渦を含む流動構造の時空間特性を調査した. 以上の結果,マイクロバブルが混入した液体の渦運動への影響,組成対流の構造,ならびに熱対流とそれらの複合的なメカニズムが究明された.
|
Research Products
(20 results)