2010 Fiscal Year Annual Research Report
DME改質における段階的逐次反応の実現とマイクロノズル中の圧力勾配下での反応促進
Project/Area Number |
21360096
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 英生 京都大学, 工学研究科, 教授 (50166964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 裕 京都大学, 工学研究科, 准教授 (00314229)
齋藤 元浩 京都大学, 工学研究科, 助教 (90314236)
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Keywords | 燃料改質 / ジメチルエーテル / マイクロノズル / 段階的逐次反応 / 反応速度 |
Research Abstract |
PEFCやSOFCといった燃料電池への期待が高まるなか,二次エネルギーとしての水素が自然エネルギーを利用して安価に供給できるような時代が到来するまでは,化石燃料の改質反応から水素を製造することが中心となる.本研究ではジメチルエーテル(DME)の水蒸気改質を研究対象とし,その逐次反応を段階的に生じさせてそのメカニズムを詳細に解明するとともに,反応に影響を与える諸条件(触媒との反応時間、温度、圧力など)を制御して最適化するという二重の目的をもった系を提案して,その基礎研究を行うことが目的である 第二年度においては,DMEおよびメタノールのそれぞれの水蒸気改質反応の速度を実験から算出した.その反応速度式はべき乗側で分圧と温度の関数として表現している.その反応速度の差から,DMEの水蒸気改質の前段反応であるDME加水分解が,後段にあたるメタノール水蒸気改質よりも遅いことが確認された.そこで,より低温でDME加水分解を進行させることができる触媒としてゼオライトを用い,その反応速度も算出した 一般的にはDME加水分解とメタノール水蒸気改質は同一のサイトで行うことが望ましいとされているが,それぞれが適用されるべき温度は異なるため,本研究では分離分割して設置し,かつ,それぞれに温度制御を施した上で改質実験を行った.ただし,DME加水分解が平衡反応であるため,そのままでは高い転化率を実現できない.そこで分割した触媒を多段で交互に配置することで平衡濃度以上の反応を起こすことに成功した
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