2011 Fiscal Year Annual Research Report
DME改質における段階的逐次反応の実現とマイクロノズル中の圧力勾配下での反応促進
Project/Area Number |
21360096
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 英生 京都大学, 工学研究科, 教授 (50166964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 裕 京都大学, 工学研究科, 准教授 (00314229)
齋藤 元浩 京都大学, 工学研究科, 助教 (90314236)
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Keywords | 燃料改質 / ジメチルエーテル / マイクロノズル / 段階的逐次反応 / 反応速度 |
Research Abstract |
PEFCやSOFCといった燃料電池への期待が高まるなか、二次エネルギーとしての水素が自然エネルギーを利用して安価に供給できるような時代が到来するまでは、化石燃料の改質反応から水素を製造することが中心となる。本研究ではジメチルエーテル(DME)の水蒸気改質を研究対象とし、その逐次反応を段階的に生じさせてそのメカニズムを詳細に解明するとともに、反応に影響を与える諸条件(触媒との反応時間、温度、圧力など)を制御して最適化するという二重の目的をもった系を提案して、その基礎研究を行うことが目的である。 前年度までに、実験によりDMEおよびメタノールのそれぞれの水蒸気改質とDME加水分解の反応速度を分庄のべき乗と温度の関数として表現した。それらの反応速度式を用いて、外部加熱の熱流束に分布を与えた系における数値計算を実施した。当然のことながら加熱量等しい場合でも熱流束分布により温度分布が異なり、その結果、改質率も影響を受けることを確認した。また、分割した触媒を多段で交互に配置し、それぞれの触媒に温度制御を施すことによりる平衡濃度以上の反応を起こすことが可能となった。続いて、円管内壁面に触媒を担持した流路において流路断面積の形状や流速が異なる条件を用意して水蒸気改質実験を行った。同一の円管で断面平均流速を大きくすると、反応量は単調に増加した後に、ある流速以上では反応が律速し一定になるという結果が得られた。また、反応、は管径、すなわち、触媒量に比例することも明らかとなった。
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