2010 Fiscal Year Annual Research Report
都市域全体における面的な太陽光発電出力変動特性の算定手法の開発
Project/Area Number |
21360127
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 丈佳 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (90283465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴置 保雄 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10115587)
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Keywords | 太陽光発電システム / 日射量 / 平滑化効果 / 電力系統 / 負荷周波数制御 / 電源計画 / 統計解析 |
Research Abstract |
平成22年度に名古屋大学周辺に数km程度の間隔で日射量観測地点を増設するとともに、協力機関から中部地域全域の40地点における日射量データの提供を受けた。これらを用いた検討により、以下の事項が明らかとなった。 ・ 32分周期の日射変動について,1)2地点間の距離と日射変動コヒーレンスとの関係,2)2地点のアンサンブル平均の日射変動標準偏差と独立性に基づく標準偏差平均値との関係を評価した結果,2地点間距離が10km程度であれば,32分周期の日射変動の相関は十分に小さくなることが確認できた。 ・ 中部地域の平野部主体の27地点で観測された日射量データを用いて,対象範囲を変化させて1/√N則によって平均日射変動の標準偏差を算定し,範囲内の観測地点アンサンブル平均日射変動の標準偏差と比較した。その結果,半径20kmの範囲であれば,アンサンブル平均日射変動の標準偏差の算定において1/√N則は概ね有効であることがわかった。 ・ 様々な対象範囲や観測地点数において標準偏差と最大変動幅との相関を評価した結果,季節や時間帯,検討対象範囲や範囲内に含まれる観測地点数に関わらず,空間的な平均日射変動の標準偏差を算定することができれば,その平均日射変動についての最大変動幅を算定することができることがわかった。 ・ 1km四方の6地点における観測値アンサンブル平均値と中心1地点とを比較した結果,1地点で観測した日射量データによって周辺1km四方の空間平均日射量の10分平均値の変動特性を把握できた。また,8km四方の周辺観測11地点の観測値をサンプル点としスプライン補間によって学内観測の1km四方の空間平均日射量を算定した結果,30分程度の時空間平均日射強度を推定できることが確認できた。
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Research Products
(17 results)