2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360135
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
千葉 明 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30207287)
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Keywords | ベアリングレスモータ / 磁気浮上 / ワイドギャップ |
Research Abstract |
ベアリングレスモータでは、回転子半径Rに対して、ギャップ長はgの比g/Rは0.01以下と小さいものが多い。単にギャップ長を大きくすると、(a)電磁支持力が減少し、タッチダウン状態からスタートできない恐れがある。(b)同様に、電磁支持力が減少し、回転時にアンバランスにより生じるふれ周りを抑制できない恐れがある。(c)ギャップ磁束密度が低下し、回転子が下方向に大きく沈み込む恐れがある。(d)トルクも減少してしまう。 このような問題点を解決するため、ギャップ磁束を増加する新しい概念が必要になる。すなわち、(a)極数を低減し、磁石厚を増加してギャップ磁束密度を向上する。(b)スラスト方向に永久磁石を配置し、ホモポーラ型磁束を発生してギャップ磁束を向上する。(c)回転軸方向に多段に回転子、固定子を構成し、ギャップ磁束を向上する。などである。このような新しいコンセプトに基づいて設計を行い、モータギャップ長評価指標g/Rが従来の10倍大きい0.1以上を実現するベアリングレスモータを検討した。 その中の一台はモータギャップ長評価指数は0.16以上であり、ワイドギャップである。しかし、インダクタンスが大きいため、力率が低く、必要なインバータ容量が大きい問題点があった。そこで、コンシクエント回転子部分をSPMに改良するとともに、円筒部分を削り、さらに、巻線構成を工夫することによって力率0.3を0.8に向上することに成功した。もう一台の2軸制御ベアリングレスモータでは、ワイドギャップ化すると支持力が激減し、ついには負になってしまう問題点があることを明らかにした。この問題を解決し、g/R=0.1を実現するため、回転子の極数を低減し、軸方向に永久磁石を配置したホモポーラハイブリッド型ベアリングレスモータを設計した。さらに、ワイドギャップ化に伴うコストダウンを目的として、受動型磁気軸受を併用する磁気浮上系を提案し、その剛性の目安と問題点を明らかにした。さらにワイドギャップに適した変位検出システムの研究開発を行った。
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Research Products
(4 results)