2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360233
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
神田 学 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (90234161)
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Keywords | 集中豪雨 / GPS気象 / 都市気象 / 水工・水理学 / 数値解析 |
Research Abstract |
関東の局地的集中豪雨15事例抽出し、都市影響(都市キャノピー・人工廃熱・修正粗度高さ)を考慮した解析と考慮しない解析を比較した。まず、都市がメソ前線に及ぼす一次影響として「バッファー効果」を指摘する。これは、都市域でのメソ前線の遅延と運動量・熱・水蒸気の滞留(滞留効果)、および都市風下域での水平風収束・上昇流生成(障壁効果)、の2つで特徴づけられる。それを踏まえ、全豪雨事例を、以下のように分類し、メカニズムを考察した。(a)東京湾海風前線で降雨が強化される海風前線型(2事例)、(b)西部山岳部で発生した降雨セルの外出流前線と東京湾海風前線の収束により降雨強化されるタイプで、前日の都市影響の履歴が反映される広域メソ型(6事例)、(c)その混合型(1事例)、(d)都市影響が明確でないタイプ(4事例)、(e)降雨再現に失敗したケース(2事例)。都市が降雨を顕著に抑制した事例は無かった。また、広域メソ型の感度実験で、都市高層化による建物高度の増大が、降雨を局所的に増加させることを示した。
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Research Products
(5 results)