2010 Fiscal Year Annual Research Report
数値波動水槽を機軸とした沿岸域波浪災害の定量的減災シナリオの構築
Project/Area Number |
21360235
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
後藤 仁志 京都大学, 工学研究科, 教授 (40243068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡安 章夫 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (20213994)
平石 哲也 京都大学, 防災研究所, 教授 (20371750)
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Keywords | 数値波動水槽 / 海岸構造物の耐波設計 / 漂砂力学および侵食減災 / 自由表面流解析 / GPU並列計算 |
Research Abstract |
本研究の目的は,新しい耐波設計手段としての『数値波動水槽』の提案である.本研究では,数値波動水に基づく海岸構造物の耐波設計法の再構築と数値波動水構による漂砂力学および侵食減災シナリオの構築を具体的な課題として掲げ,VOF法,CIP法(セミラグランジュ法を含む),粒子法(MPS法,SPH法)を計算エンジンとした『数値波動水槽』を構築し,自由表面流解析コードの先端的発に従事る海岸工学関連の研究が連携しして,極値的波浪来襲時の海岸構造物近傍の波・流れ場の解析を効率的に実施するための基幹ツールの開発を推進する. 本年度は,前年度に実施した『数値波動水槽』の計算原理・基礎理論のレビュー活動によって得られた成果・課題を基にして,各計算エンジンについて個別にさらなるモデル開発およびコード開発を進めるとともに,これから実施する予定であるベンチマークテストの具体的な計算条件について議論を行った.また,本年度末に発生した東北地方太平洋沖地震の際においては,多数の海岸構造物の津波に対する脆弱性が明らかとなり,今後,被災した構造物の再建や被災地域外の構造物の設計条件の照査および改修の実施が全国的に行われることが予想され,『数値波動水槽』の実務への貢献が急務となる.そこで津波災害の具体的な被災事例を整理し,大規模津波を対象としたケースの次年度に向けて,一基礎的検討を行った.
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Research Products
(2 results)