2010 Fiscal Year Annual Research Report
多元スペクトラムイメージによるナノ光学材料分析法の開発と応用
Project/Area Number |
21360321
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
武藤 俊介 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20209985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 朋子 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (90283415)
巽 一厳 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00372532)
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Keywords | 発光材料 / 透過電子顕微鏡 / カソードルミネッセンス / 電子エネルギー損失分光 / スペクトラムイメージ / 多変量解析 / 蛍光材料 |
Research Abstract |
本研究の目的は高エネルギーナノ電子プローブによって試料各点から得られる二種類以上かつ多数のスペクトルに対して統計学的処理による情報抽出を行い,ヘテロ構造を持つ機能材料の光学物性を1ナノメートルの空間分解能で可視化する技術を確立し,実用光学材料解析に応用することである. (1)CL集光ミラー・レンズ一体型試料ホルダーの開発 前年度に設計したTEM用カソードルミネッセンス測定集光システム(片持ち型一軸傾斜ホルダー)を実際に開発・作製した.これにより最終年度において白色発光ナノ構造の発光マップを得る予定である. (2)ペクトラムイメージの多変量解析による成分分離と可視化 炭化/酸化ポーラスシリコン白色発光ナノ構造において走査型電子顕微鏡(STEM)-電子エネルギー損失分光(EELS)によるスペクトラムイメージ測定を行い,発光メカニズム解明の鍵となるSi-O,Si-C,Si-C-O結合の空間分布マップを作成することに成功した. (3)紫外発光ゲルマニウム注入酸化シリコンのキャラクタリゼーション 表記の試料について,放射光を用いたX線吸収分光法(XANES,EXAFS)によって得たスペクトルを使って逆モンテカルロ法解析を行った.その結果,発光因となるゲルマニウムクラスターのサイズ分布と結合種の濃度を導いた. (4)電子チャネリング効果を利用した添加元素占有サイトの定量測定法の開発 希土類添加蛍光セラミックスCa_2SnO_4に統計的ALCHEMI法を適用し,添加元素の占有サイト及びそれぞれの占有率を求める手法を確立した.
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