2011 Fiscal Year Annual Research Report
中性子/γ線複合型CTによる多元多重データ可視化と非破壊データマイニングの可能性
Project/Area Number |
21360459
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加美山 隆 北海道大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (50233961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼柳 善明 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80002202)
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Keywords | 可視化 / 放射線、X線、粒子線 / 非破壊検査 |
Research Abstract |
本研究は、加速器線源がターゲットを叩いて中性子パルスを発生させるときに発生するγ線パルスを利用し、同一中性子分光器でγ線測定を併用する中性子/γ線複合型断層撮像装置の手法を開発することを目的とする。 平成23年度は、前年度までの中性子分光法の補完を目指したγ線イメージングの導入とは逆に、γ線イメージングで得られる画像に対して中性子イメージングで情報を付加することを目指した研究を行った。中性子分光型イメージングでは、先に述べているように中性子飛行時間法で位置毎のスペクトルを取得・解析することでγ線イメージングでは得られない情報を可視化することができる。しかしながら高空間分解能の測定では飛行時間法が充分に適用できるだけのスピードを持つ高速度カメラが存在しないため、限られた空間分解能のイメージしか取得できない。この欠点を幾分か回避できる機器として、中性子イメージインテンシファイアにシャッター機能を持たせたブランキング型と呼ばれるイメージインテンシファイアが開発されたので、それを利用したイメージングについて検討を行った。ブランキング型イメージングインテンシファイアでFeとCuのブラッグエッジの違いが得られる領域のエネルギー分解型イメージングを行い、CuとFeの差を強調するイメージを得た。さらにそれをCT再構成することで、物体内のCuとFeの分布について可視化することに成功した。 このように対象物内の構成物が分かっている場合には、それがどのように内部で分布しているかを、ここで評価したブラッグエッジ分光型ラジオグラフィとそのCTで確認することが可能である。一般的なγ線ラジオグラフィで困難な材質の識別も中性子分光型ラジオグラフィと組み合わせることで、不可視な情報をイメージデータの上に重ねることができる技術が確認されたと考えられる。
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Research Products
(6 results)