2009 Fiscal Year Annual Research Report
ショウジョウバエ生殖細胞系列の運命決定機構および性差形成機構
Project/Area Number |
21370027
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
小林 悟 National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities, 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (90225508)
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Keywords | 生殖細胞 / ショウジョウバエ / 性決定 / 分化 / 生殖細胞決定因子 |
Research Abstract |
本研究は、生殖細胞系列の発生運命決定機構、および生殖細胞系列の性差形成機構を解明することを目的とする。平成21年度は、1)Nanos依存的に翻訳制御されるRNAをスクリーンする研究をほぼ終了した。その結果、Nanos依存的に翻訳抑制されるRNAとともに、Nanosにより翻訳が活性化されるRNAを同定することができた。今後は、この制御に関わるRNA配列を同定するとともに、これらRNAの機能解析を行なう。2)始原生殖細胞の性決定は、Sxlによる自律的な雌化と生殖巣による非自律的な雄化の2段階で進行すると考えられる。本年度は、Sxlにより始原生殖細胞の自律的な雌化が誘導されるか否かを解析した。雄の始原生殖細胞にSxlを強制発現させ、雌の生殖巣に移植すると、次世代を生み出すことができる完全に機能的な卵に分化することが明らかとなった。このことは、Sxlが、始原生殖細胞の雌化を引き起こすマスタージーンであることを強く示唆する。この成果は、論文投稿中である。
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Research Products
(2 results)