2009 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路形成に関与するRabファミリー低分子量G蛋白質の機能と作用機構
Project/Area Number |
21390082
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
佐々木 卓也 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40241278)
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Keywords | 神経回路形成 / Rab3A / Rab3 GEP / Rab3 GAP / Rabconnectin-3 / Rab13 / JRAB / Actinin-4 |
Research Abstract |
本研究は、神経回路形成に関与するRabファミリー低分子量G蛋白質のメンバーを同定し、その機能と作用機構を明らかにすることを目的としている。本年度の本研究では、これまでに研究代表者が別の細胞機能における役割に注目していたRab3AとRab13について、これらのRabの神経回路形成における機能と作用機構について新たに研究を開始した。Rab3Aについては、その活性制御蛋白質であるRab3 GEPに直接結合し、Rab3 GAPに間接的に結合するRabcomectidn-3についてノックアウトマウスを用いた解析を進めた。本年度の解析によりRabconnectin-3は神経発生の初期の過程で重要な役割を果たしていることが明らかになりつつあるが、その詳細な作用機構については現在引き続き解析中である。一方、Rab13については、研究代表者はこれまでにRab13の標的蛋白質としてJRABを見出しているが、今回神経様細胞であるPC12細胞においてRab13はJRABを介して神経突起の伸長に関与していることを示した。さらに、本年度の解析により、Rab13-JRAB系はアクチン結合蛋白質であるActinin-4を神経突起先端部に輸送し、そこでアクチン細胞骨格の再編成を介して突起の伸長を制御する可能性が示された。現在、Rabl3及びJRABのconditionlノックアウトマウスを作製しており、来年度早々には完成する予定である。来年度は神経特異的にRab13あるいはJRABがノックアウトされたマウスを用いてRab13-JRAB系の神経回路形成における役割と作用機構について個体レベルで解析していきたい。
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Research Products
(3 results)