2009 Fiscal Year Annual Research Report
複製フォーク進行停止に応答するチェックポイントキナーゼによるユビキチンシステム制御
Project/Area Number |
21390094
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高田 穣 Kyoto University, 放射線生物研究センター, 教授 (30281728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板谷 亜希子 京都大学, 放射線生物研究センター, 研究員 (50535812)
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Keywords | ファンコニ貧血 / FANCD2 / モノユビキチン化 / FANCI / FANCL / コア複合体 |
Research Abstract |
チェックポイントキナーゼであるATMとATRは、ゲノム傷害を検知し下流のエフェクター群を活性化する最上流のキナーゼであり、FA経路の上流にあるのはおそらくATRキナーゼであると考えられている。我々は、新規に同定されたFANCI遺伝子のモノユビキチン化サイト近傍のS/TQクラスタードメインの進化上保存された6つのリン酸化サイトのリン酸化こそがコア複合体活性化の引き金を引くことを明らかにした(Nat Struct Mol Biol. 2008 Nov ; 15(11) : 1138-46.)。 FANCIのリン酸化とそれによるコア複合体の活性化の分子機構を明らかにするためには、FANCIリン酸化に伴う分子間相互作用の変化を捕まえる必要がある。そこで、既知のヒトFA分子(BRCA2以外)をすべて酵母2-ハイブリッドベクターにクローニングし、総当たり戦でヒトFANCIとの相互作用について検討を行い、あらたにFANCIとFANCLの相互作用を見いだした。したがって、FANCIのリン酸化によってFANCD2がE3リガーゼであるFANCLの近傍に位置することによりFANCD2のモノユビキチン化がスタートするもの考えられる。 このモデルを検証するため、FANCIの上記6つのリン酸化サイトをすべてアスパラギン酸に変えたホスホミミック変異体(Dx6)とFANCLとの会合部位を検討したところ、FANCLのN末部分で会合することが明らかとなった。さらに、FANCIのトランケーショシ変異により、Dx6変異を含む100アミノ酸程度の部分がFANCLと会合することも確定した。今後は、FANCLのN末部分の会合に必須なアミノ酸を同定し、その変異によって、FANCIリン酸化、FANCD2モノユビキチン化が抑制されるかどうか検討していきたい。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Chemopreventive effects of gefitinib on nonsmoking-related lung tumorigenesis in activating epidermal growth factor receptor transgenic mice2009
Author(s)
Ohashi K, Takigawa N, Osawa M, Ichihara E, Takeda H, Kubo T, Hirano S, Yoshino T, Takata M, Tanimoto M, Kiura K.
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Journal Title
Can Res 69
Pages: 7088-95
Peer Reviewed
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