2009 Fiscal Year Annual Research Report
改変レクチンおよび特異的抗体を用いた腫瘍マーカーの選択的バイオイメージング
Project/Area Number |
21390173
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 一夫 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (20174782)
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Keywords | レクチン / 腫瘍マーカー / がん糖鎖抗原 / イメージング |
Research Abstract |
タンパク質の機能調節には、転写翻訳レベルで量を増減させ活性を制御する量的な調節と、翻訳後修飾による質的な調節がある。がんなどの病態においては、これらの機能調節が破綻した状態であると考えられることから、これらの量と質の変化を同時に捉えることにより、精度ならびに感度の高い診断が初めて可能になると予想される。本研究では、病態に付随した糖タンパク質の量的変動を特異的なモノクローナル抗体で捉え、かつ糖鎖修飾という質的変化を改変レクチンプローブを用いて検出することにより、腫瘍マーカーを精度良くイメージングすることを目標としている。本年度は、おもに癌糖鎖抗原特異的な改変レクチンのスクリーニングを2種類の方法で行った。改変レクチンの作製は、マメ科レクチンをスキャフォールドとして用い、この糖結合部位にランダムなアミノ酸を導入しレクチンライブラリーとし、マウスT細胞2B4の表面に発現させた。その際、ストークおよび膜貫通ドメインをCD8、細胞質ドメインにCD3zetaを用いることにより、レクチンの糖鎖結合による架橋刺激をGFPの発現誘導でモニターできるin vitroの実験系を構築した。Tn抗原等を固相化したプレート上で上記の改変レクチン発現細胞を培養し、GFP陽性の細胞をセルソーターで濃縮する操作を3回繰り返したところ、陽性率が0.1%以下から5-30%まで濃縮することができた。一方、in vivoスクリーニングを目指し、腫瘍細胞に特異的に結合する改変レクチン発現細胞の濃縮を行ったが、改変レクチン発現細胞と腫瘍細胞をセルソーターを使わずに分離する方が選別の効率が好ましく、薬剤耐性をマーカーに選別をすることとし、ライブライリーの作製を行った。
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Research Products
(2 results)