2009 Fiscal Year Annual Research Report
わが国で捕集される黄砂がラット呼吸器に及ぼす影響と付着成分との関連に関する研究
Project/Area Number |
21390194
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
安達 修一 Sagami Women's University, 栄養科学部, 教授 (90129148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 正幸 大阪府立公衆衛生研究所, 衛生化学部, 研究員 (40175253)
辻野 喜夫 大阪府環境農林水産総合研究所, 環境情報部, 研究員 (80503953)
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Keywords | 大気汚染 / 黄砂 / 癌 / ぜんそく / 環境 |
Research Abstract |
黄砂採取地である大阪市東成区中道で、黄砂飛来期の対照となる大気粉じんを採取した。採取時期は、夏季として2009年8月~9月、冬季として2009年12月~2010年1月で、ハイボリウムサンプラーを使用しテフロンフィルター上に捕集し、保存した。実験動物への肺内投与試料とするため、これらのフィルターから浮遊粉じんを以下の方法で回収した。テフロンフィルターを50ml容PP製遠心チューブに入れ、フットボール型撹拌子と蒸留水(40ml)を加えて栓をし、1分間、手で上下に強く撹拌する。フィルターは、ピンセットを使って絞り液をチューブ内へ合わせる。チューブを遠心乾燥して、試料大気粉じんとした。 2010年2月より黄砂の飛来期として大気粉じんの採取を開始した。黄砂飛来については、国立環境研究所および気象庁の黄砂飛来予測に基づいた。2010年3月14日には黄砂飛来と予測されながら採取量は30μgであった。5月末まで黄砂採取を継続する。変異原性については、予備試験を実施した。ラット肺内投与は、平成22年度4月より、夏季および冬季の対照試料について開始予定である。 標準黄砂試料について、各方面に照会したが現在は入手困難な状況(本国からの持ち出しが認められていない可能性)であり、新たに、黄砂飛来が日本よりも多く、同様に健康影響が懸念されている韓国、ソウル市内でのサンプリングについて、高麗大学保健科学大学 金永煥教授に依頼し調整している。
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