2011 Fiscal Year Annual Research Report
大規模コホート研究による難治性気道疾患の病態解明と個別化治療への展開
Project/Area Number |
21390253
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西村 正治 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00208224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南須原 康行 北海道大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (30322811)
今野 哲 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20399835)
牧田 比呂仁 北海道大学, 大学院・医学研究科, 客員研究員 (70533537)
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Keywords | 難治性喘息 / COPD / コホート研究 |
Research Abstract |
本研究は、呼吸器領域におけるCommon Diseaseの2大疾患であるCOPDと喘息(特に難治性喘息)の病因、病態、病型別自然歴を明らかにすることにより、発症危険因子の同定、治療目標の特定、病型別治療方針の確立を目指すことを目的としている。 これまで、肺CT画像3次元気道解析ソフトを用い、長時間作用性抗コリン薬投与前後の気道内腔面積を測定し、薬剤の効果発現部位を明らかにした。 平成23年度には、これまで5年間継続してきた北海道COPDコホート研究の成果、特にCOPDの呼吸機能の経年変化に与える因子に関して検討し、呼吸器領域のTopジャーナルである米国胸部疾患学会誌(Am J Respir Crit Care Med)に論文投稿し、採択された。また、集積したデータは、韓国を中心とするアジア諸国との共同研究であるANOLD国際共同研究にも提供し、国際間比較の資料となっている。現在は、COPDの急性増悪やQOLに与える因子に関する結果について論文作成中である。また、3次元気道解析ソフトを用い、長時間作用性β2刺激薬前後の気道内腔面積の測定結果に関しても、現在論文作成中である。 喘息コホート研究においては、ATS criteriaに基づく難治性喘息の病型分類の解析の基礎となるデータ収集を目指し平成22年4月より患者登録が開始され、現在まで約100名の患者登録が完了している。今後も引き続き、難治性喘息患者の登録をおこない、詳細な問診、採血・喀痰検査、胸部・副鼻腔CT等の検査をおこない、難治性喘息の病型分類を目指す。更には、3年間のフォローアップをおこない、この間、喘息発作回数、呼吸機能の経年変化等を検討する予定である。
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Research Products
(7 results)