2010 Fiscal Year Annual Research Report
小児のウイルス性胃腸炎の基礎・臨床研究とリスク評価
Project/Area Number |
21390315
|
Research Institution | Aino University |
Principal Investigator |
牛島 廣治 藍野大学, 医療保健学部, 特任教授 (10091068)
|
Keywords | ウイルス / 胃腸炎 / 分子疫学 / リスク評価 / 小児 |
Research Abstract |
1. 10種の下痢症関連ウイルスを同時に1つのチューブのRT-PCRで検出する方法を開発した。従来の3セットのmultiplex RT-PCRと比較して、同等あるいはそれ以上の感度でウイルスを見出すことができた。2. 市販中の3つのロタウイルスのイムノクロマト(IC)キットの感度、精度を比較したところ僅かな差があるもの迅速診断に問題がないことがわかった。3. ノロウイルスGI,GIIを別々に検出できるICキットを開発した。迅速診断に利用できることがわかった。4. 市販のノロウイルス検出ICキットの比較をしたところ精度は良かったが、感度に差があった。5. アストロウイルス診断用ICキットを開発した。診断に利用できることがわかった。6. PCR法を基準として海外で市販されているカンピロバクターを患者便から直接検出するICキットを比較した。迅速診断法に利用できるとわかった。7. わが国の2009-2010年の小児下痢症糞便からGIIノロウイルス28%、A群ロタウイルス11%、サポウイルス等々が見出された。ノロウイルスはGII/4が多く、GII/3が減少していた。GII/4では従来の2008aとわずかに異なる2009aが見出された。ロタウイルスはG3P[8]が増加した。8. マウスノロウイルスを代替としてノロウイルスの加熱による不活化実験を行った。母乳にノロウイルスが混入していると仮定した場合、65℃以上1分で不活化された。9. 患者糞便中のノロウイルスにアルコール製剤を加えることにより、RT-PCR増幅が抑制された。消毒効果を評価出来た。10. 過去の下痢症ウイルスの成績から、ロタウイルスの流行のピークが春にずれているが、ノロウイルスは依然として11月から1月中心のピークであった。サポウイルスは頻度が低いが冬を中心に流行が見られた。
|
Research Products
(44 results)
-
[Journal Article] Detection and genetic characterization of rotavirus infections in non-hospitalized children with acute gastroenteritis in Japan, 2007-20092011
Author(s)
Chan-it W, Thongprachum A, Dey SK, Phan TG, Khamrin P, Okitsu S, Nishimura S, Kobayashi M, Kikuta H, Baba T, Yamamoto A, Sugita K, Hashira S, Tajima T, Ishida S, Mizuguchi M. Ushijima H
-
Journal Title
Infect Genet Evol
Volume: 11
Pages: 415-422
URL
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-