2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390343
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
阪原 晴海 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 教授 (10187031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間賀田 泰寛 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (20209399)
山口 博司 浜松医科大学, 分子イメージング先端研究センター, 特任助教 (00450841)
淵上 剛志 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助教 (30432206)
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Keywords | 造影剤 / X線CT / ヨウ素 / アルブミン / T4 |
Research Abstract |
現在X線CTに用いられているヨード造影剤は低分子量であり、投与後速やかに血管内から消失する。一方、組織の血管構築や虚血性変化、癌の血管新生を画像化するためには、血管内に比較的長く留まる造影剤が望ましいと考えられるが、X線造影剤で実用化されたものはない。そこで、本研究課題では、血管内滞留性の高い新規X線CT造影剤の開発を目指す。 本年度は副作用が少なく、適度に血中に長く留まり、高いコントラストが得られることを目的として、ヒト血清アルブミン(Human Serum Albumin、HSA)に甲状腺ホルモンT4をコンジュゲートさせた新規高分子造影剤を開発することとし、その合成検討を行った。すなわち、T4を出発原料として、アミノ酸アミノ基を常法に従い、Boc保護し、次いで、アミノ酸カルボキシル基をタンパクとの結合部位として、サクシニミド化した。その後、Boc保護基を塩酸酸性下除去して、サクシニミド化T4塩酸塩を得た。得られたサクシニミド化T4をDMSOに溶解し、アルブミンのpH9.0ホウ酸バッファー溶液に滴下し、アルブミンリジン残基のεアミノ基に結合させた。溶液を透析後、凍結乾燥して目的とするHSA-T4を得た。T4の平均結合数をモル吸光度法により測定したところ、合成ロット間により若干のばらつきはあるものの、アルブミン1分子当り、T4が30~40個結合したアルブミン誘導体を得ることが出来た。
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