2010 Fiscal Year Annual Research Report
シグナルプレックスを基盤とした口腔感覚形成機構の解明
Project/Area Number |
21390494
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
若森 実 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50222401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 卓史 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (30455795)
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Keywords | パッチクランプ法 / TRPM5 / チャネル |
Research Abstract |
現在までに甘味、苦味、酸味、塩味、旨味が味として認められ5基本味と言われている。脂肪は3大栄養素の1つであるが、味を提示する物質ではなく油(脂)の味は5基本味にも入っていない。一方、我々は味が油で大きく変わることを日常経験しているが、そのメカニズムは不明である。そこで我々は味蕾で甘味、苦味、旨味のシグナルトランスダクションに関わるTransient receptor potential M5 (TRPM5)チャネルの関与を明らかにしようと研究を進めている。TRPM5チャネルをHEK293細胞に強制発現させ、パッチクランプ法ホールセルモードで膜電位固定下に膜電流を計測した。Ca^<2+>とEGTAを用いて電極内液の細胞内遊離カルシウム濃度([Ca^<2+>]_i)を0.6μMに調整し、細胞外から10μMのアラキドン酸を投与した。逆転電位が約8mVの外向き整流性を示し電流がアラキドン酸により惹起された。これらの電気生理学的性質からアラキドン酸はTRPM5チャネル電流を惹起したと考えられる。一方、細胞内遊離カルシウム濃度を低くするためにCa^<2+>を含まずEGTAを含む電極内液を用いてホールセル法を確立した。細胞内の遊離カルシウム濃度が低い場合、外液からアラキドン酸を投与してもTRPM5チャネル様の外向き・整流性電流は惹起されなかつた。これらの結果は脂肪酸によって味蕾に発現するTRPM5チャネルは活性化されない、つまり、TRPM5チャネルを介しては味として認識されないことが示唆された。
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[Journal Article] A missense mutation of the gene encoding voltage-dependent sodium channel (Nav1.1) confers susceptibility to febrile seizures in rats2010
Author(s)
Mashimo T, Ohmori I, Ouchida M, Ohno Y, Tsurumi T, Miki T, Wakamori M, Ishihara S, Yoshida T, Takizawa A, Kato M, Hirabayashi M, Sasa M, Mori Y, Serikawa T
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Journal Title
J Neurosci
Volume: 30
Pages: 5744-5753
Peer Reviewed
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[Journal Article] Rab3-interacting molecule γ isoforms lacking the Rab3-binding domain induce long lasting currents but block neurotransmitter vesicle anchoring in voltage-dependent P/Q-type Ca^<2+> channels2010
Author(s)
Uriu Y, Kiyonaka S, Miki T, Yagi M, Akiyama S, Mori E, Nakao A, Beedle AM, Campbell KP, Wakamori M, Mori Y
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Journal Title
J Biol Chem
Volume: 285
Pages: 21750-21767
Peer Reviewed
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