2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナノバブルと超音波を用いた血管腫の四次元画像診断システムおよび遺伝子治療法の開発
Project/Area Number |
21390500
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阪本 真弥 東北大学, 病院, 講師 (90157686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯久保 正弘 東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (80302157)
森 士朗 東北大学, 病院, 講師 (80230069)
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Keywords | ナノバブル / 超音波 / 血管腫 / リンパ節 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
本研究の目的は、超音波造影剤としてのナノバブルと高周波超音波装置を用いて、血管腫の病変部を明瞭に描出できる画像診断システムを確立し、血管腫の病巣部を精確に識別できる診断システムを開発するとともに、ナノバブルと超音波を用いた分子導入システムを用いて異常血管の新生を抑制する新しい血管腫に対する分子標的療法を開発することである。これまでの研究では、血管腫のように血管密度が高い病巣の微小血管の描出には超音波造影剤が高濃度過ぎる場合や病巣部の近傍に太い血管や血流の豊富な臓器がある場合には造影剤のハレーションにより微小血管の構築が困難になること、病巣部の近傍に動脈がある場合、拍動により血管構築画像にアーチファクトが生じることなどの問題点が明らかとなった。そこで、超音波造影剤の濃度調整や超音波画像解析装置の解析ソフト改善策を行い、かなりのレベルで上記問題点を克服できた。一方、これまで我々は、マウスに移植した腫瘍の腫瘍血管を血管腫の実験モデルに用いてきたが、腫瘍血管の増殖が速すぎることや循環系に組み込まれていない未熟な腫瘍血管が多いことなど実際の血管腫と異なる点が多く、新たな血管腫の実験モデルの開発が必要となった。平成23年度においては、研究分担者の森らが樹立したリンパ節腫脹近交系マウスの腫大したリンパ節のリンパ管に造影剤を注入して、造影マイクロCT画像を構築し検討したところ、リンパ節内のリンパ管および髄洞の構築画像は、ある種のリンパ管腫や血管腫に類似しており、新たな血管腫の動物モデルとして活用できる可能性が示唆された。現在、このリンパ節内のリンパ管の構築画像の解析、リンパ管内の流体力学的特性の解析、およびナノバブルと超音波を用いたリンパ管内皮への分子導入法の検討を遂行中である。これらの実験結果は、本研究課題の目的を達成する上で極めて有用な情報となるものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年3月の東日本大震災により、実験用マウスを大量に処分せざるを得なくなり、その後も実験に使用できるマウスが十分でない期間が続いたため、実験が当初の計画よりやや遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は研究分担者の森らが樹立したリンパ節腫脹近交系マウスの腫大したリンパ節のリンパ管を新たな血管腫やリンパ管腫の動物モデルとして活用し、リンパ節内のリンパ管の構築画像の解析、リンパ管内の流体力学的特性の解析、およびナノバブルと超音波を用いたリンパ管内皮への分子導入法の検討を遂行する。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] 頭頸部癌所属リンパ節転移の診断・治療に向けたリンパ節腫大マウスを用いたリンパ節転移モデルの開発2011
Author(s)
李麗,森士朗,柳下陽子,サックスニコラ,堀江佐知子,渡邊夕紀子,高地崇,李深偉,宮下仁,森川秀広,阪本真弥,小玉哲也
Organizer
第35回日本頭頸部癌学会
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
20110609-10
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