2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21401003
|
Section | 海外学術 |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
春山 成子 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (10267461)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛葉 泰久 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (50373220)
宮岡 邦任 三重大学, 教育学部, 准教授 (70296234)
|
Keywords | デルタ / 完新世 / 環境変動 / 水質分析 / ミヤンマー / イラワジ川 / 空間分析 / 土地被覆変化 |
Research Abstract |
今年度はイラワジ川下流平野を研究対象地域として、中流地域のマンダレー盆地では半乾燥地域との比較を行いながら、下流平野における地形環境、水文気象環境について以下のような調査・探査を行った。1)ミヤンマーの地理学研究、河川研究、水文気象研究にかかわる文献資料の探査と収集、2)イラワジデルタを示している古地図、古絵図などの空間資料について、異なる年次のものを収集し、データベースを構築した、3)イラワジデルタの下流部を対象として、ヘンサダ、パテイン、ミャンドン、ヤンゴン近郊において地形調査・表層地質調査などの現地調査を行い、深井戸の分布を確認し図面に落とすととともに、水質分析を行うために、各レベルの深さの水を採取し、現地において簡易測定を行い、一部を日本に持ち帰り、分析を行いつつある。また、4)完新世ならびに更新世の地形変化と環境変化を評価するためにオールコア・ボーリングが可能な地域を調査し、ミヤンドン地区にボーリング調査地点を定め、測量を行い、試掘を行った。研究を進めるに当たり、1950年代に作成された日本軍の発行している5万分の1縮尺の地形図を収集しているが、これらから等高線を抽出し、河川流域のレベルスライスを行い、地形形態分類の基礎資料を作成した。オールコア・ボーリングを行ったのは2月で在り、河川堆積物の調査は次年度以降に係属して行う予定であるが、中期完新世以降の環境変動の中で、デルタの前進過程をしることができた。また、当該地域の環境変動様式の評尺を作成しつつある。今後、多時期のETM画像を用いて土地被覆変化を明らかにし観測資料から洪水時期の氾濫解析を行い、イラワジデルタでの洪水氾濫を復元したい。
|
Research Products
(6 results)