2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21401003
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
春山 成子 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (10267461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛葉 泰久 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (50373220)
宮岡 邦任 三重大学, 教育学部, 准教授 (70296234)
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Keywords | ミヤンマー / イラワジデルタ / 自然環境変動 / イラワジ川 / 堆積物 / 完新世 / 人為の影響 / 環境評価 |
Research Abstract |
研究目的:ミヤンマーのイラワジデルタにおける完新世における自然環境の変動様式とモンスーンアジアの基層の環境変化を明らかにし、人間活動に与える影響を評価すること。 研究実施計画:ヤンゴン大学の地理学部と三重大学生物資源学研究科で研究連携を行い、イラワジデルタにおける自然環境変動についての現地調査を行った。また、前年度の2月に試掘したパテイン地点におけるオールコアボーリングの堆積物分析、ならびに、堆積物の年代測定を行い、完新世後期における当該地域の海面変動を再検討した。2011年12月には、イラワジデルタの中央部に位置しているヘンサダ地点においてオールコアボーリングを行った。また、乾季のイラワジ川の河床、ならびに、15mに及ぶ河岸崖から、連続的な土壌サンプルを取得した。この河岸からえた土壌サンプルとオールコアボーリングデータによって得た堆積物のコア切り、コア記載を現地において行った。 研究成果:表記の目的でイラワジデルタの2か所において堆積物の分析を行っており、EC,Ph、Nacl,粒度分析を中心として分析を進めた。また、有機物を加速器(株)で堆積物の年代測定依頼を行った。これらの測定結果は3月末までにでそろい、室内作業で継続した堆積物分析を中心にして自然環境変動について傾向分析から、完新世の中期に大きな変動のあとを認めることができた。衛星画像を用いたイラワジ川の河道変遷についてはメアンダリングの形態を検討し、デルタ、自然堤防地帯でことなる河道変遷の移動量であることをしめすことができた。これらの成果報告は2011年11月IGU(チリ)、2012年3月末の日本地理学会において報告を行い、2012年5月の地球惑星科学連合、8月末の国際地理学会(ケルン)で研究成果報告を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ミヤンマーでの現地調査には制限があり、掘削機械が古いために、オールコアボーリングには時間がかかり、試料も必ずも良好ではないが、ヤンゴン大学地理学教室の支援を得て順調に調査を進めている。乾季、雨季で調査が滞ることもあり、必ずしも当初に考えたペースでの調査、分析には至っていない部分もあるが、のこされた1年で達成にむけたい。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の変更はない。残された1年で研究室内における分析を早める努力を怠らないことにしたい。
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Research Products
(5 results)