2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21401040
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
川田 順造 神奈川大学, 日本常民文化研究所, 客員研究員 (50107835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 格 近畿大学, 農学部, 准教授 (60340767)
鈴木 裕之 国士舘大学, 法学部, 教授 (20276447)
亀井 伸孝 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (50388724)
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Keywords | アフリカ / 歴史伝承 / 伝統の現代化 / 都市における歌舞 / ろう者の手話言語 / 音文化職能集団 / 薄板体鳴音具 / 地域社会 |
Research Abstract |
アフリカにおける無形文化遺産としての音文化は、極めて豊だが、実情が十分には明らかにされていない。本研究はアフリカ諸地域の無形文化遺産の現状を、それを支えている現地共同体との関係で明らかにし、ユネスコによる無形文化遺産の認定・登録の条件と、登録の申請が含む問題を、現地調査による第一次資料に基づいて考察してきた。 平成23年度は、前年度までの現地研究の結果を、報告書にまとめる作業に費やされた。研究分担者および研究協力者が担当した調査事項(括弧内は国名)を以下に記す。代表者川田順造、旧モシ王国の歴史を「語る」太鼓ことば(ブルキナファソ)と旧ダホメー王国の歴史を表す歌舞「コトジャ」(ベナン)。研究分担者鶴田格、女性の伝統的歌舞「ンゴマ」の都市における展開(タンザニア)。研究分担者鈴木裕之、西アフリカの伝統的誉め歌様式「ジェリヤ」の現代における展開(コートジボワール)。研究分担者亀井伸孝、ろう者のコミュニケーションの西アフリカ社会における実践の現状(コートジボワール)。研究協力者川瀬慈、音楽職能集団「アズマリ」の演奏調査と映像記録(エチオピア)、研究協力者松平勇二、体鳴楽器オルゴール属に分類される「ムビラ」が多様化し、生活に浸透している状況を精緻に調査(ザンビア)。 研究成果の現地還元と現地側からの批判、国際学界での批判、ユネスコの担当部局への資料提供を可能にする目的で、仏文、英文を始めとする現地公用語で作成・印刷・配布してきた"Cultures sonores d'Afrique"第5巻への報告書執筆が、以下に具体的に示されているように、研究分担者・研究協力者の昨年度の第一の研究実績である。それに発表しなかった研究分担者亀井は、別途記載されているように、別の場で実績を発表している。他の研究者も、上記欧文報告書とは別の場での発表も行いつつあるが、刊行まで期間を要するので、これからの成果発表を期して待ちたい。
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Research Products
(18 results)