2010 Fiscal Year Annual Research Report
大規模に収集された開発データからのプロジェクト管理のための知見の導出
Project/Area Number |
21500035
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊野 亨 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50093745)
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Keywords | ソフトウェア工学 / リスク管理 / データマイニング |
Research Abstract |
本研究では,ソフトウェア開発の現場で収集されたデータを活用した先進的なプロジェクト管理手法の提案を目指している.我々が健康診断と精密検査(必要なら集中的な治療も含む)に分けて健康管理を行うことと同様に,ソフトウェアプロジェクトを効率的に管理する手法の開発を自指している 今年度は,精密検査に対応する緊急監視モードにおける利用データの検討と分析手法の検討を行った.開発の現場で収集されるデータをそのまま利用して従来の分析手法を適用すると,プロジェクトの成否を50%程度の精度でしか予測できない.これは,1.混乱プロジェクトではデータ収集がうまくできず,未整理のままになっている,2.そうした未整理のデータを丸ごと利用している,ためであると考えられる そこで,次の2つの研究を行った 1. 欠損データの削減:不完全なデータの混入する割合を極力抑えることを目的として,多くのプロジェクトで記入されていないメトリクスを削除した.さらに,データ収集が十分に出来ていないプロジェクトのデータを削除した 2. メトリクス数の大幅な削減:利用するメトリクスを本当に必要なものだけに限定することを目的として,相関ルールマイニングを利用した.その結果,78個のメトリクスを6個にまで削減した 情報処理推進機構ソフトウェア・エンジニアリング・センターで収集されたソフトウェア開発プロジェクトデータに対する予測実験の結果,70%の精度が得られ,大幅な精度の向上に成功した
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Research Products
(1 results)