2012 Fiscal Year Annual Research Report
自然なインタラクションを通した認知発達メカニズムの構成的解明
Project/Area Number |
21500137
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡 夏樹 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20362585)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 機械学習 / 認知科学 / 人工知能 / 知能ロボティクス / エージェント / 認知発達 / 言語獲得 / ヒューマン‐エージェント・インタラクション |
Research Abstract |
・語意獲得メカニズムの構成的解明 言葉の参照的意味の獲得を、言葉とその参照対象候補の間の共起頻度パターンの統計情報に基づく計算としてモデル化し、赤ちゃんの語彙獲得速度データと、提案モデルによる語彙獲得速度変化の間の比較実験を実施し、語彙獲得の停滞期間が存在することを説明できることを示した。また、「りんごだよ」「みかんだね」に含まれる終助詞「よ/ね」のような、話者の意図を表す機能語の意味の獲得実験を行い、話者の意図に対応するロボットの行動の獲得が概ね可能であることや、個人適応が必要であることを示した。ロボットの内部情報処理の獲得や大規模化への対応は今後の課題である。 ・愛着を引き出すインタラクションに関する実験的研究 人に相手をしてもらいながら知識獲得を長期間続けるために必要となる、愛着を引き出すインタラクションに関する実験的検討を行った。基本周波数が通常より高いという母親語の特徴を持つ音声を相手が発したとき動作が大きくなるようロボットを制御することにより、母親語を使うように相手を誘導でき、さらに、この誘導を通じて愛着を引き出すことができることを短期のインタラクション実験により検証した。ロボットの認識性能・反応速度の向上や、中長期的なインタラクション実験による検証は今後の課題である。 ・モジュール組換えアーキテクチャにおける新たな組換えの創出方式の検討 ニューラルネット・モジュールの組換えを基本演算とする計算機構(アーキテクチャ)を用いて、自己創出モデルを実現することを目指し、本年度は、内部情報処理であるモジュールやモジュールの組み合わせ方と、外部からそれを参照または操作することができる言葉との対応関係を、学習により獲得させるための計算方式を検討した。本方式の実装と動作検証実験の実施、および、大規模化は今後の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)