2010 Fiscal Year Annual Research Report
小児・母性看護学領域で活用する感性教材モデルの開発と有用性の検討
Project/Area Number |
21500203
|
Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
松浦 和代 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (10161928)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 由希子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (50269180)
細谷 多聞 札幌市立大学, デザイン学部, 准教授 (10272189)
斉藤 雅也 札幌市立大学, デザイン学部, 講師 (20342446)
|
Keywords | 新生児モデル / 感性教材 / やわらかさ / 温もり / 小児看護 |
Research Abstract |
平成22年度は、新生児型感性教材モデルの熱源に関する見直しとその検証を行なった。本教材は、医療・看護の現場でさまざまなユーザーを想定しているが、簡便な取り扱いで「温かさ」を提示する教材としての条件を十分に満す仕様ではなかった。そこで、頭部・腕部に熱源を増設した試作モデルの被験者実験を行ない、教材の原材料となっているシリコーンゴムの内部に電熱ヒータを内蔵させ、これらの電源制御を管理することで教材運用中の体表温度を維持する方法に改めた。今年度は、本試作モデルの「温かさ」評価に加え、試作モデルの体表温度と被験者の手の表面温の関係を明らかにした。 被験者実験は、倫理申請によって承認された内容について、北海道札幌市の総合病院の小児科病棟の看護師と産科病棟の助産師を対象とした。方法は、体表温度が新生児に近くなるよう予め温めた試作モデルを、被験者に1分間抱いた直後に被験者の温冷感申告と、試作モデルの「温かさ」、「やわらかさ」など7項目の5段階で評価した。被験者の着衣の表面温を赤外線放射カメラにて撮影した。 手の皮膚表面温度の低い被験者は、試作モデルの「あたたかさ」評価が高くなり、試作モデルの表面温度を室温より10℃以上高くすると、モデルの「温かさ」評価は低くなることがわかった。したがって、感性教材モデルの平均表面温は概ね32~35℃を保つ熱性能が要求され、感性教材モデルを使用する室温は24~26℃程度が「温かさ」を感じやすい室内環境と考えられる。 最終年度の平成23年度は、上記の熱性能を満足するモデルの制作と、いくつかの室内環境条件における被験者実験を重ねて試作モデルの精度と有効性を検証し、実モデルの制作を行なう予定である。
|
Research Products
(6 results)