2012 Fiscal Year Annual Research Report
音声,音楽刺激に誘発される感性の能動的特性に関する生理学と音響学の融合研究
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21500209
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
武田 昌一 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (10245293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐生 昭吾 東京都市大学, 工学部, 教授 (00356908)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 近赤外分光法イメージング装置 / 感性 / 音楽 / 感情音声合成 / ビートトラッキング / 脳の情報処理 / 百人一首 / スペクトル傾斜 |
Research Abstract |
1. 音楽行為 (a)クラシック曲と嗜好曲聴取時,その音楽を聴かずに頭の中でイメージ形成したとき,の2場合について脳波計測を行った結果,嗜好曲聴取時の方でα波パワーが大きくなる傾向が見られた。また,動く視覚刺激に対する反応については,等速運動より加減速運動する視覚刺激の方が音楽と調和しているという結果が示され,緊張と弛緩のあるリズミカルな動きが音楽情動に重要であることを示唆する結果が得られた。この結果はビートトラッキング時に視覚野が活性化するということと関連あると考えられる。(b)音楽・音声において周期的に繰り返す同調現象の要因として韻律の概念である「フット」の考え方を導入,フットの観測可能性について,一定の方向性が示された。関連発表15件。 2. 感情音声の認知・合成 (a)さまざまな度合いの「怒り」と「沈んだ悲しみ」を合成する方式を提案し,実際に合成できることを実証した。(b)認知症者等障害者と健常者を対象に感情音声受容時の反応を収集し解析を行った結果,健常者に比較して認知症者は怒りの音声判断が良好で,喜びと悲しみの判断が不良であることがわかり,表情を伴わない音声のみのコミュニケーション時には認知症者は十分感情を理解できていない可能性が示唆された。(c)感情音声発声時の脳の反応をfNIRS装置により測定し解析を行った結果,「怒り」と「悲しみ」音声聴取時に特定の部位で強い反応が確認された。関連発表18件 3. かるた競技時の脳の情報処理 初心者間とベテラン間の競技かるたにおける脳の活性度合の違いについてfNIRSを用いた計測実験を行った結果,ベテランでは低く冷静に試合を展開しているとみられた。関連発表1件 その他の研究を合わせて合計48件発表した(予定を含む)。その中に,学術論文7篇(掲載予定を含む),国際会議論文を6件も含まれている。3月16日に研究成果報告会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(46 results)