2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500418
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
林 紘三郎 Okayama University of Science, 工学部, 教授 (90026196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内貴 猛 岡山理科大学, 工学部, 教授 (40241385)
市場 晋吾 岡山理科大学, 工学部, 教授 (30284102)
八田 貴 岡山理科大学, 工学部, 教授 (00218497)
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Keywords | リモデリング / 力学的適応変化 / 腱 / 靱帯 / 血管 / 心臓 / スティフネスパラメータ / 組織培養 |
Research Abstract |
本研究では形態や機能が互いに大きく異なる心臓と血管,腱・靭帯を取り上げ,生体内でしか観察されていない力学的負荷によって引き起こされる組織のリモデリングを,摘出した臓器や組織を用いて,in vitroで発生させる。この手法により,体内で組織に作用しているホルモンなどの種々の液性因子や神経活動の影響を完全に除外して,力学的な負荷がおよぼす効果のみを検討する。 本年度では組織培養装置の作製を進めている。腱・靱帯を長期培養する装置では,細長く切り裂いた組織をガラス製試験管内にて細胞培養液を用いて培養する。試験管内において組織の両端をチャックで把持し,片側に重りを取り付けて反対側を試験管に取り付けることにより,長期にわたって一定の力学的負荷を組織に与える。一方,心臓を培養する装置は大動脈にカニューレを,血管培養装置は血管の両端にカニューレを装着し,血管内腔に培養液を加圧しながら循環させるため,腱・靱帯の培養装置に比べて複雑である。特に内圧と流量が一定になるように,培養液を加圧する程度とポンプ回転数あるいは末梢抵抗を制御することが難しく,その方法の模索を続けている。そのため腱・靱帯の培養装置については現在試作段階にあるが,心臓・血管の培養装置については作成に必要な器具を揃えるのにとどまり,本年度中に試作に着手することができなかった。今後は心臓・血管組織の培養装置についても試作し,実験動物より摘出した組織に力学的負荷を与えて培養する予定である。
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