2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500518
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
湯ノ口 万友 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科(工学系), 教授 (10094187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻村 誠一 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10381154)
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Keywords | 温熱磁気刺激 / パルス磁気刺激 / 筋疲労回復 / リハビリテーション / 抹消血流 / 筋電図 |
Research Abstract |
近年、現代人の抱える肉体的および精神的ストレスと疲労はますます深刻になってきている。それに伴い、様々な電気・磁気治療器が開発されている。とくに,磁気刺激法は、電気刺激法に比べ痛みや不快感を患者に与えずに、しかも電極が不要であるなどの理由から、神経機能診断はもちろん、リハビリテーションや運動生理学の領域においても注目されている。そのため、磁気刺激による生体内の循環動態や神経興奮特性を検討し、刺激効果を考察することが必要である.研究代表者は,低周波電気治療器の代わりとして、パルス磁気刺激法を筋疾患あるいは筋疲労回復等の治療に役立てることを検討してきた。そして磁気刺激は、電気刺激に比べて局所的な筋疲労などに対して末梢血流の増加を顕著に促進させることをH15-17の基盤研究Bの成果により確認している。これらの結果から、磁気刺激のコイル形状や温熱と磁気刺激を組み合わせることによって筋疲労に伴う発揮筋力の低下を抑えることを確認できた。研究代表者の磁気刺激に対するこれまでの研究成果をもとに、筋疲労回復や運動機能の回復のための新しい、最適な磁気刺激法の確立を目指してこの研究を発展させてきた。本研究において、3年間で主として次の3つの課題を明らかにすることに取り組んできた。成果は、十分ではなく、いくつかの問題点を残している。(1)人が感じる疲労感覚を物理量として定量的に表示する手法を確立することは実現されなかった。(2)人の前腕もしくは下肢の局所的な筋疲労に対する磁気刺激の疲労回復は認められた。(3)ある程度の小型軽量の刺激装置を試作し、疲労の回復効果を示唆することができた。
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