2011 Fiscal Year Annual Research Report
中学生の不定愁訴発現と大気圧に対する心拍・血圧変動及び運動の関連性に関する研究
Project/Area Number |
21500548
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
小野寺 昇 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (50160924)
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Keywords | 不定愁訴 / 脈波伝播速度 / 中学生 / 身長 / 血圧 / 運動 / ストレス / 女性ホルモン |
Research Abstract |
成長期は、身体的な発育だけでなく精神的な発達が同時に生じる。いわゆる第二次性徴期に一致した身体発育の加速現象のみられる時期である。不定愁訴の発現と関連する生理指標と時期的な共通性をこれまで探究してきた。小学生から中学生にかけての身長・血圧・運動パフォーマンス・及び不定愁訴の関連性を縦断的な手法で調査・観察した。以下の知見を得た。(1)中学生481名(男子290名、女子191名)の身体活動量と血圧の資料から身体活動量の多い中学生の脈波伝播速度が有意に低値を示すこと。(2)中学生481名(男子290名、女子191名)の肥満度と血圧の資料から肥満と判定された中学生の脈波伝播速度が有意に高い値を示すこと。(3)小・中学生女子(213名)の月経有群の身長・体重・体脂肪率・拡張期血圧が有意に高い値を示したこと。(4)中学生女子(1名)の日照時間と収縮期血圧の資料(5年4ヶ月間、781サンプル)から日照時間と運動時の収縮期血圧の関連性を認めたこと。(5)中学生男女(72名)の身長増加率と柔軟性に有意な相関関係を認めたこと。(6)男子中学生(40名)の握力と収縮期血圧の有意な相関関係を認めたことから、性ホルモンの分泌亢進、筋量と血液量の増加が発育期の動脈ステッフネス変化に影響すること。(7)朝食を3品以上摂取する児童(小学6年生男児58名)のシャトルランの成績が優れていること。(8)朝食を3品以上摂取する児童(小学6年生男児58名)の不定愁訴の発現が低いこと。これらの知見を3つの研究成果として、まとめた。(1)成長期の身体活動量の多少が不定愁訴発現に関連すること。(2)成長期の日照時間が不定愁訴発現に関連すること。(3)成長期の朝食摂取が不定愁訴発現に関連すること。
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Research Products
(12 results)