2009 Fiscal Year Annual Research Report
小学生の習熟度レベルに応じた基礎的運動(投球・捕球動作)の評価・指導法の開発
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21500560
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
國土 将平 Kobe University, 大学院・人間発達環境学研究科, 准教授 (10241803)
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Keywords | 投球動作 / 捕球動作 / 運動習熟度 / 運動観察法 / モロフォロギー / 運動指導 / 小学生 / 因果関係 |
Research Abstract |
本研究の三年間の計画は、運動動作評価項目作成→動作分析→指導教材の作成・評価方法の検討→運動実践指導による効果分析となるが、本年度の課題は運動動作評価項目作成と予備的な動作分析である。 先行研究の結果を参考に、投球動作と捕球動作について、運動観察法による動作評価項目を作成した。この評価に際しては、品質管理手法の特性要因分析を用い、テニスボール投げ、ドッジボール投げ、テニスボールキャッチ、ドッジボールキャッチそれぞれの動作について、運動要素を分解し、さらにその発生順序、身体部位の動作伝導性などの因果関係を考慮した運動観察モデルを考案した。 運動観察モデル作成と前後して、4月より調査対象校と調査打ち合わせを行い、11月に小学校1年生から6年生までの194名の児童を対象に、テニスボールならびにドッジボールの投球・捕球動作ならびに生活習慣の調査を行った。 撮影したVTRについて、特に、テニスボール投球動作の評価項目の解析について、63名を対象として実施した。その結果、特にテイクバック時の肘の位置関係、ならびに肘のムチ動作の評価が、先行研究などの観点では不適切であった。さらに、一部の児童では、重心の前方向の移動動作の代替として、上体のひねり動作を過大に行う動作がみられ、その動作について、評価されていなかった。以上の結果をうけて、モデルの修正を行い、再度評価を実施した。評価尺度精選のため、動作の一つ尺度上、つまり、テニスボール投げの動作が1次元に評価できることを主成分分析法で確認した。さらに、因果関係の説明のため、構造方程式モデルを適用し、主要な3つの動作である重心移動・起こし回転動作、ひねり動作、ムチ動作について、因果関係を説明することができた。 テニスボール投げについては、残り131名の動作評価を完了し、現在、ドッジボール投げの評価について、予備解析を実施している。
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Research Products
(1 results)