2009 Fiscal Year Annual Research Report
伝統的な地域スポーツ・イベントの記録とまちづくりのための活用に関する調査研究
Project/Area Number |
21500602
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
清原 泰治 Kochi Women's University, 文化学部, 教授 (00225096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 秀樹 九州大学, 健康科学センター, 教授 (90180645)
米谷 正造 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (00220765)
五百蔵 高浩 高知女子大学, 文化学部, 教授 (00254607)
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Keywords | 地域スポーツ・イベント / 運動会 / 宮相撲 / 映像資料 / コミュニティ / スポーツ史 |
Research Abstract |
本研究は、伝統的な地域スポーツ・イベントを映像として記録し、文献や地域住民の証言によって地域におけるスポーツ・イベントの存在意義を明らかにしようとしている。平成21年度は、3年計画の研究の初年度にあたり、高知県長岡郡本山町上関の相撲大会と、吾川郡仁淀川町池川地区の運動会を撮影して記録する作業を行った。その後、映像の編集作業を行っている。 本山町上関の相撲大会には、宮相撲が盛んだった嶺北地方の伝統的な運営方法が残っでおり、相撲の映像とともに、いまではほとんど見られなくなった相撲場の風景を貴重な映像資料として記録することができた。大会の歴史については、証言によれば、戦後の一時期に休止していたが、昭和50年に実行委員会が再興した。行政からの援助を得ることはなく、住民の自治的活動として大会は継続されている。休止以前は青年団を中心とする若者たちが大会を運営していたらしいが、当時を知る話者が見つからず、調査は難航している。そのため、近隣の他の相撲大会で運営にあたっていた当事者を捜している。 池川地区の運動会は、高齢化によって、以前の運動会とはかなり違う内容になっていることが明らかになった。運営方法については、地域住民が主体的に関わることなく、行政がになう形で継続されてきた。そのため、証言は、運動会の内容に関わるものに限られている。始まった頃から、運動会は年1回、多くの町民が集うスポーツ・イベントとして人気があり、住民のコミュニティ意識を高めるために機能していたことが推察される。第1回から継続して参加している住民が少なくないことも明らかになった。
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