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2011 Fiscal Year Annual Research Report

定期的な運動が発達障害の症状を緩和する際の分子メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 21500642
Research InstitutionNakamura Gakuen College

Principal Investigator

中野 裕史  中村学園大学, 教育学部, 准教授 (60301678)

Keywords発達障害 / 甲状腺ホルモン / モリス水迷路 / 学習・記憶 / 運動 / ランニング / BDNF / TrkB
Research Abstract

甲状腺ホルモンは脳の成長発達に重要であることが広く知られている.本年度は甲状腺ホルモンの合成阻害剤であるプロピルチオウラシルを飲料水(0.02%PTU)として母ラットに3週間与え、母乳を介して甲状腺ホルモンを抑制した仔ラット(PTUラット)に4週間のトレッドミルランニング(15m/分,5日/週)を実施した.学習・記憶能力を観察するため1日当たり4試行のモリス水迷路課題を5日間実施した.
PTUラットはノーマルラットに比べ,水面下に隠されたプラットホームに到達するまでの逃避潜時が有意に遅延しており,空間記憶・学習能力の低下が認められた.その際,海馬では脳由来神経栄養因子(BDNF)と受容体(TrkB)のタンパク発現が低下していた.一方,ランニングを実施したPTUラットにおける有意な逃避潜時の遅延は,学習開始2日目のみであり,空間記憶・学習能力の改善が認められた.その際,海馬ではBDNFとTrkBのタンパク発現が増加していた.6日目にプラットホームを取り除いたプローブテストを1分間実施した.ノーマルラットでは,プラットホームが置かれていたエリアでの滞在時間が,前半30秒間よりも後半30秒間で減少しており,他のエリアへの探索が増加する傾向にあった.一方,PTUラットでは,前半,後半ともにプラットホームが置かれていたエリアでの滞在時間が長く,記憶した場所への固執傾向が認められた.ランニングを実施したPTUラットにおいても同様の傾向にあった.
以上,ランニングは乳仔期の甲状腺ホルモン抑制による空間学習・記憶能力の低下をBDNFとTrkBの増加とともに改善することが示唆された.

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 空間記憶保持に及ぼす走運動の影響2011

    • Author(s)
      中野裕史
    • Organizer
      第66回日本体力医学会大会
    • Place of Presentation
      海峡メッセ下関(山口県)
    • Year and Date
      2011-09-16

URL: 

Published: 2013-06-26  

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