2010 Fiscal Year Annual Research Report
加圧空気負荷での脂質代謝改善機構解明によるメタボリック症候群新規治療法の探索
Project/Area Number |
21500685
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
保坂 利男 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60403698)
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Keywords | 高圧酸素療法 / 脂質代謝 / 糖代謝 / アディポカイン |
Research Abstract |
肥満2型糖尿病マウス(db/dbマウス)に対しての高圧空気療法(Hyper Baric Air : HBA)の生理学的効果を検討した。高圧処置(酸素カプセル)8週負荷によりdb/dbマウスの血清中性脂肪、遊離脂肪酸の有意な低下を認めた。インスリン抵抗性、糖脂質代謝に関与しているアデイポサイトカインには変化は認めなかったが、炎症性サイトカインのTNFα,MCP1の有意な低下を認めた。また、骨格筋、肝臓でのベータ酸化関連因子CPT1,PPARα,PGC-1のmRNA発現が有意に増加した。これらの結果をまとめて平成22年度に論文報告をおこなった(Teshigawara K, et al.The journal of medical investigation 2010 Aug ; 57(3-4):224-31)。 さらに、呼吸商の測定、甲状腺ホルモン、コルチゾールの測定や同時に副作用として懸念される活性酸素関連遺伝子の発現もReal time PCRでおこなったが変化は認めていない。 HBA処置により摂餌量が有意に多いのに体重に有意な変化は認めていないことから、今後エネルギー代謝に関与しているUCP1,UCP3,AMPKの組織ごとの発現をRT-PCRおよびウエスタンブロット法で確認したが変化は認めなかった。HBAで変化するタンパクのDNA microarrayの網羅的検索から、有意に変化していると考えられた遺伝子群が実際にHBA処置で有意に変化しているかの確認とHBAにより発現が変化した機序について培養細胞を用いて分子生物学的手法で解析を継続的におこなっている。
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Research Products
(2 results)