2009 Fiscal Year Annual Research Report
消費者による協同組合運動の大規模化・広域化に関する日・英比較研究
Project/Area Number |
21500721
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
杉本 貴志 Kansai University, 商学部, 教授 (90319608)
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Keywords | 協同組合 / 生協 |
Research Abstract |
2007年、英国生協界第2位のユナイテッド・コープと第1位のコーペラティブ・グループが合併し、事業高において全生協の85%を占める圧倒的な巨大生協が誕生した。2009年度の本研究では、それに伴う組織の改革作業、組合員制度や地方組織のあり方、小売事業の進展等について、英国現地に赴いての関係者へのインタビュー調査を2009年6月、2010年2月の2回、実施した。また、そうした全国統合に至るまでの英国生協の合併・吸収過程を調査するため、英国生協の単協史等の資料収集を国内及び英国現地で行った。さらに先進国の消費者生活協同組合の中では圧倒的に高い国内小売シェアを誇るスイスの二大生協コープスイスとミグロについて、その事業的成功の理由はどこにあるのか、日・英両国の生協運動を考察するにあたっての参考事例として、店舗の視察と資料の収集を2009年5月末に行った。 これらの調査によって、英国生協運動の全国統合は、社会的責任経営の遂行や倫理的ビジネスの展開と一体となって実施されたものであり、それが成功の大きな要因となっていること、事業連合化を進める日本の生協運動にとっても、こうした側面が教訓となり得ること、を確認することが出来た。
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Research Products
(3 results)