2009 Fiscal Year Annual Research Report
伝建地区の住まい・まち学習にみる地域住文化の伝承と世代間交流に関する研究
Project/Area Number |
21500728
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
田中 勝 University of Yamanashi, 教育人間科学部, 教授 (70202174)
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Keywords | 伝建地区 / 住まい・まち学習 / 住文化 / 世代間交流 / 地方性・地域性 |
Research Abstract |
本研究は全国84ヶ所の「重要伝統的建造物群保存地区」を対象として、地域に根ざした住まい・まちづくりへの住み手の主体的参加と協働、季節感や伝統文化を大切にした住み方など子どもの住生活力の育成・向上、暮らしや生活文化を育む世代間交流の促進という3つの視点から、重要伝統的建造物群保存地区における多様な住まい・まち学習の実践とその現代的意義について全国8ヵ所の比較調査より明らかにすることを目的としている。平成21年度の主な研究成果は以下の通りである。 1.全国の地方公共団体による住宅マスタープラン策定報告書を対象に、地域に根ざした住まい・まち学習の構想や実践例を調査した。2.全国84ヶ所の伝建地区選定に係る基礎調査報告書等を収集し、保存地区の民家・町並みの地域特性や学校・地域住民による住まい・まち学習の取り組みについて把握した。3.全国83ヶ所の伝建地区内及び周辺の小・中・高校計366校を対象に実施したアンケート調査データを詳細に分析し、学校教育における民家・町並み・まちづくり学習の実態を明らかにした。また、家庭科担当教員を対象にアンケート調査を実施し、平成21年度の家庭科住居領域の授業実践について調査した。4.伝建地区の住まい・まち学習教材として、沖縄県竹富町の「旧与那国家住宅」をモデルとした折り紙模型キットと副読本を作成した。折り紙模型キットを使った簡単な授業実践を行い、住まい・まち学習教材としての有効性を確認した。
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