2011 Fiscal Year Annual Research Report
無線センサデバイスを用いた身体動作を対象とする学習環境に関する基礎的研究
Project/Area Number |
21500898
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
柏木 治美 神戸大学, 国際コミュニケーションセンター, 教授 (60343349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大月 一弘 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (10185324)
康 敏 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (60290425)
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Keywords | ヒューマン・コンピュータ・インタラクション / センサ情報 / 視覚化 / インターフェイス / フィードバック / 学習過程 |
Research Abstract |
本研究では,動作・反応の習熟を目的とする活動を支援するための基礎的研究として,各種センサを用いて人の基本的動きや位置に関する情報を取得する方法とその方法によりどの程度の情報が取得できるかを探ってきた.平成21・22年度は,その場での基本的な動作や室内のある特定の場所へ近づく動きに対して動作情報を取得する方法を探り,該当する動作の有無を判定することができると分かった. 本年度は,センサにより取得した動作情報が動作・反応の習熟を目的とする活動にどう活かすことができるか,その可能性について探った.ここでは,身体の動きを伴う活動においてユーザの状況を把握することに活かすことができるか,どういった状況を把握することがある程度可能になるかについて,超音波距離センサや感圧センサをはじめとする各種センサを用いてユーザの行動のデータをとり,問題を聞き終わってから行動を開始するまでの反応時間や,解答に至るまでの状況に着目し分析考察した. その結果,ユーザがどの部分はスムーズに動き,どこでつまずいたか等,正解に至ったかどうかだけではなく,正解に至る途中の状況をつかむことができ,ユーザの聞き取れた程度やつまずいた部分をより詳しく把握することがある程度可能になることが示唆された.センサによる動作情報は限られた範囲のものではあるが,ユーザの動作や行動の履歴となり,問題を聞いてすぐ動いたか,違う方向に動いたか,途中で止まったか等の動きの一端がわかり,指示されたタスクの達成に至るプロセスを把握することがある程度可能になると考える.動作情報の履歴をうまく活かすことができれば,外国語学習におけるタスク活動など身体の動きを伴う学習活動において,個々の学習者のより詳しい学習過程やつまずきを把握することが期待できる.
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