2009 Fiscal Year Annual Research Report
統合的サステイナビリティ・インデックスによる環境政策評価モデルの構築
Project/Area Number |
21510027
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
加藤 亮 Ibaraki University, 農学部, 准教授 (10302332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗村 広昭 島根大学, 生物資源科学部, 助教 (90403443)
中里 亮治 茨城大学, 広域水圏環境科学教育研究センター, 准教授 (30292410)
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Keywords | SWATモデル / 水・物質循環 / 循環型社会技術 / シナリオ評価 / 環境データベース / 水田の環境特性 |
Research Abstract |
本年度は、サステイナビリティ・インデックス構築に向け、その評価を行うためのモデルとシナリオ開発を中心に行った。水環境保全に向けた水・窒素循環モデルの構築を行った。モデルとしてはSWATモデルを利用した。特に、国内への適用を考慮したためアジア農業のメインである水田地帯にSWATモデルを適用することを試みた。結果として、土地利用の影響を水環境のモデルシミュレーションに反映させることは十分できたが、水田での水質保全機能、流出特性が本モデルでは若干不十分であることが示された。特に、モニタリングデータとモデルシミュレーションの結果を突き合わせたところ、水田からの有機態窒素の流出や、水田の灌漑期・非灌漑期の排水特性の違いが大きく異なることによる水文特性の影響について、モデルの改良が必要であることが示された。具体的には水田の湛水管理や暗渠排水の人為的操作に大きく起因する部分である。ただし、循環型社会シナリオや、化学肥料抑制と循環型農業の評価手段として不具合を生じるものではないと判断された。 また、シナリオ開発面では循環型社会技術として、バイオガスの際に発生する消化液の液肥利用といった循環型農業シナリオを対象とし、要素技術としての施肥基準等のデータベースが構築された。これにより、モデルによるシナリオ評価が今後可能となった。今後はLCAによるエネルギー評価を検討する。また、インデックスについては、おもに農業関連の項目を中心に整備した。今後、アンケートにより環境面、社会面について適正な項目を抽出する。
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Research Products
(5 results)