2009 Fiscal Year Annual Research Report
流体待ち行列ネットワークによる混雑現象の解明と最適制御
Project/Area Number |
21510165
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
宮沢 政清 Tokyo University of Science, 理工学部, 教授 (80110948)
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Keywords | 流体型待ち行列ネットワーク / 反射壁を持つ多次元ランダムウォーク / 反射壁を持つ多次元ブラン運動 / マルコフ変調型流体モデル / 定常分布の裾の漸近特性 / マルコフ加法過程 / 非線形最適化問題 / 解析関数の特異点 |
Research Abstract |
本研究の目的は、流体待ち行列を使って,大量の客がネットワーク上を動きサービスを受けるシステムの混雑現象を解明し,最適な運用のための理論を構築することである。計画当初はマルコフ変調型流体ネットワークを用いた研究に限定していたが、本年度の計画では、総合的に研究を進めるため,拡散近似ネットワークモデルと確定的な流体ネットワークモデルも研究対象に含めた。これらの基礎研究に取り組み、以下の成果を得ることができた。 (1)マルコフ変調型流体モデル:基礎研究として,離散時間マルコフ加法過程とその応用について国際共同研究を行い,反射壁を加えた場合の定常分布の裾の漸近特性について調べた。 (2)2段直列型のブラウン運動から生成された流体モデルの研究を,より一般的な2つのノードをもつ流体ネットワークに拡張し、その定常分布の裾の漸近特性を調べる研究を進めた。この研究において、新しい解析的な方法を展開した。 (3)2重M/G/1型モデルと関連するマルコフ加法過程について、漸近特性を解明した。 (4)有限なバッファーを持つマルコフ変調型の流体モデルについて、損失率の漸近特性を求めた。 以上の研究成果を論文としてまとめ、投稿中である。その一部はすでに採択され、雑誌で発表予定、または、発表済みである。
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Research Products
(6 results)