2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21510180
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森田 直子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 技術職員 (90380972)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 昇 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30295068)
工藤 崇 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (20330300)
|
Keywords | 放射線、X線、粒子線 / モニタリング |
Research Abstract |
今年度においては、試作中であったガンマ線を探知する放射線モニタリングセンサー(R-BITγ)の詳細なシステム構築を行い、有用性を検討した。センサーから得られる生体情報すなわち、心電図、心拍数、自律神経系の挙動、皮膚表面温度、活動指数、姿勢変化に加えて、ガンマ線の単位時間における積算線量(mSv)および線量率(mSv/h)である。サンプリングされたデータは、リアルタイムでPC画面上にモニタリング可能である。放射線作業環境下における環境センシングと健康モニタリングの開発成功により、小型軽量化と同時測定が可能となった。 また、この放射線モニタリングセンサーを長崎大学病院におけるアイソトープ臨床業務に携わるスタッフの行動と外部被ばく線量の遠隔モニタリングを実施するために実際に装着し、使用感の評価、測定内容の評価を行った。臨床現場における放射線量のモニタリングは、個々人における生体情報と被ばく線量管理に有用であった。 このようなモニタリング方法を元にして、今年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により発生した福島県の原子力発電所事故における救援活動において、長崎大学は福島医科大学と協力し緊急被ばく医療体制構築のためのバックアップ体制を地震発生後のごく早い段階に整えた。この現場でモニタリングセンサーの活用が検討された。すなわち、福島県の医療従事者にも、この放射線モニタリングセンサーの適用が期待され、被曝の恐れのある住民の救護や放射線測定にあたる作業従事者への着用を検討し、モニタリングデバイスの評価を行うよう進めでいる。
|
Research Products
(9 results)