2009 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀イギリスにおけるモダン・タイポグラフィの形成過程に関する研究
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21520159
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Research Institution | Tama Art University |
Principal Investigator |
山本 政幸 Tama Art University, 美術学部, 准教授 (80304145)
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Keywords | タイポグラフィ / サンセリフ / エリック・ギル |
Research Abstract |
初年度は、モダン・タイポグラフィの形成に不可欠であったサンセリフ体活字の源流をたどるため、19世紀アメリカとイギリスの活字見本帳を調査した。また、イギリスの彫刻家・版画家・書体デザイナーであったエリック・ギル(Eric Gill, 1882-1940)を対象とし、ロンドンとその近郊を中心として、関連資料の現地調査を実施した。欧米のサンセリフ体活字やタイポグラフィにおける可読性に関する研究・発表も並行して行った。 平成21年7月、ニューヨークのコロンビア大学、ワシントンDCの国立アメリカ歴史博物館、アメリカ議会図書館を訪問、米英のサンセリフ体の源流をたどるために19世紀の書体見本帳を調査した。平成22年2月には、ロンドンのセントブライド印刷図書館と大英図書館およびレディング大学を訪問、過去に開催されたギルの展覧会関連の資料と、書体デザインに関するドローイングを中心に調査・撮影を行った。また、ロンドン市内の古書店を巡り、関連図書および書体見本帳等を収集した。さらに、ギルが1928年から制作活動の拠点としたハイウィッカム・ピゴッツ村の工房や同村の教会敷地内にあるギルの墓石を実際に調査・撮影した。 タイポグラフィの関連研究として、日本デザイン学会第56回秋季研究発表大会ではアメリカの19世紀サンセリフ体活字の発達に関して、国際タイポグラフィ協会メキシコ・シティ大会においては書体デザインの可読性について、日本デザイン学会タイポグラフィ研究部会九州研究会ではイギリスを中心としたモダン・サンセリフ体活字の発達過程について、それぞれ発表を行った。
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Research Products
(5 results)