2012 Fiscal Year Annual Research Report
季節感、季節認識に関する比較文化研究-俳句の国際化を視座として
Project/Area Number |
21520177
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
松井 貴子 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (90315276)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 季節意識 |
Research Abstract |
日常生活の中で意識される季節感を土台として、俳句を生活文化としてとらえ、作品が詠まれた地で現地調査を行った成果と、文献資料に基き、季節認識の本質を探った。 前年度に考察したハワイの俳句に続いて、今年度はAlaska in Haiku 『アラスカの俳句』(1972)に収録されたアラスカの俳句について、アラスカでの実地調査をもとに検討を加え、「アラスカの夏の俳句(1)」、「アラスカの夏の俳句(2)」にまとめた。 日本と異なる気候風土で詠まれた俳句作品を通して、季節感、季節認識の同質性と異質性を明らかにし、普遍性を探る考察へとつながった。 また、前年度に引き続いて、英語で書かれた俳句入門書Haiku 『俳句』(Donegan, 2003)の、わかりやすい日本語への翻訳を進め、「『俳句』試訳―アメリカ発俳句入門(3)」として刊行した。さらに、自作句の英語への翻訳「一月の俳句―新年、そして寒」January in Haiku: The New Year and the Coldest Time of the Yearも試みた。 今年度は、本研究計画の最終年度であるので、これまでの研究成果を活かして、研究テーマを、より広く、深く、多角的にして、今後の新たな研究に発展させることを計画した。その準備として、まず、ニューヨークでの実地調査を行い、当地の季節意識について新たな知見を得た。これは、近年ニューヨークで詠まれた俳句について考察するために有益なものである。 そして、栃木県立美術館での講演「季節感を作り出すもの―絵の中の四季」(2012年11月11日)と、大成女子高等学校(茨城県水戸市)で企画されたイベント「俳句を読み解く―季節感・発見・感動/小さくて大きな世界」(2013年2月14日)に、本研究の成果を活かして、一般社会に向けて、幅広い年代に公開し、わかりやすく発信することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|