2011 Fiscal Year Annual Research Report
断簡・逸文・紙背文書の蒐集による「明月記」原本の復元的研究
Project/Area Number |
21520183
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾上 陽介 東京大学, 史料編さん所, 准教授 (00242157)
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Keywords | 明月記 / 藤原定家 / 古記録 / 売立目録 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き『明月記』原本伝来状況把握のため、これまで未着手であった地方所在の売立目録類を調査した。具体的には、東北大学附属図書館、西尾市岩瀬文庫、名古屋市鶴舞中央図書館・同蓬左文庫、椙山女学園大学附属図書館、岐阜県図書館・同歴史資料館、大垣市立図書館、石川県立図書館、金沢市立玉川図書館、大阪府立中之島図書館、岡山県立図書館、岡山市立中央図書館、岡山大学附属図書館、などの所蔵機関である。昨年度までと同様、売立目録に収載されている『明月記』原本断簡や定家書状のほか、定家の書写した古記録・儀式次第、さらには『明月記』の紙背文書であった可能性のある同時代人の消息類などを電子コピーや写真撮影により蒐集した。 このほか、主要な『明月記』写本の調査を行うとともに、公益財団法人陽明文庫に所蔵される『明月記』原本紙背から剥離された可能性のある古文書を撮影した。 これまでの調査の成果として、新たに存在が判明した原本断簡のうち主要なものについては「売立目録にみえる『明月記』断簡」(『明月記研究』13号、2012年1月)において翻刻し、考証を加えて紹介した。また、以前に公表していた『明月記』原本断簡リストを大幅に増補改訂した「(増訂)『明月記』原本及び原本断簡一覧」、陽明文庫所蔵の『明月記』紙背文書の画像を修正した「陽明文庫所蔵『明月記』紙背文書」、『明月記』以外のものも含む定家関係史料および古代・中世を中心とする古文書・古記録・古典籍・肖像画・詠草・懐紙・短冊・金石文などの日本文学・日本史関係史料の売立目録における所在状況を示す「売立目録掲載史料目録(稿)」を作成し、それぞれを東京大学史料編纂所研究成果報告2012-7『断簡・逸文・紙背文書の蒐集による「明月記」原本の復元的研究』(2013年3月)に収載した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)