2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520210
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高松 寿夫 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (40287933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新川 登亀男 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (50094066)
吉原 浩人 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (80230796)
陣野 英則 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (40339627)
河野 貴美子 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (20386569)
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Keywords | 菅家文草 / 渤海使 / 懐風藻,六国史 / 平安時代漢詩文 / 奈良時代漢詩文 / 日本文学 / 古代文学 / 漢文学 |
Research Abstract |
・渤海使関係詩の研究会では、『菅家文草』掲載の作品の検討を終え、今年度は『本朝文粋』および『扶桑集』掲載の作品の検討に入った。検討の成果は、『早稲田大学日本古典籍研究所年報』第5号に掲載した。詳綱な語釈を付すことで、平安時代初期の国際交流の現場で、どのような知的背景を有した作品の応酬が成されていたかを、従来以上に具体的に明らかにできた。『本朝文粋』所載の詩序などは、長文であるため、年度内にすべての検討を終えることができなかったが、研究会については次年度も継続の予定である。すでに検討済みの作品(勅撰三詩集、『菅家文草』等掲載作品)については、注釈を出版すべく作業を進行中である。 ・『菅家文草』諸本調査の成果として、『『菅家文草』寛文版本・元禄版本校異対照一覧【漢詩篇】』として冊子にまとめた。両版本の校異箇所は、数ある『菅家文草』諸本の本文異同のあり様を端的にうかがわせる部分があり、それを一覧できるだけでも、『菅家文草』本文を考えるにあたって有益であると思われる。今後、『菅家文草』掲載詩について考える場合、この対照一覧と大系本本文等を勘案することで、従来よりは本文批判の行き届いた検討が容易になることが期待される。 ・国文学研究資料館、国立公文書館内閣文庫、無窮会神習文庫、名古屋市蓬左文庫、同市立鶴舞中央図書館等の所蔵資料によって、諸本調査を行い、情報収集を行った。主要諸本の再調査も行ったが、併せて、近世の国学者の手沢版本の書込みも調べ、注釈や本文校訂に有益な情報の有無を確認した。
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Research Products
(41 results)