2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520384
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山口 守 日本大学, 文理学部, 教授 (70210375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長堀 祐造 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (40208046)
飯塚 容 中央大学, 文学部, 教授 (60151239)
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Keywords | 中国現代文学 / 中文文学 / 台湾文学 / 東アジア / 横浜 / 近代 |
Research Abstract |
今年度は当初の計画通り「第八回東アジア現代中文文学国際シンポジウム」(2010年11月3-4日、日本大学文理学部中文学科・慶應義塾大学文学部中文学科・慶應義塾大学日吉教養センター・東京大学文学部中文学科共催、於:慶應義塾大学日吉キャンパス)及び「東京ソウル中国現代文学研究対話会」(2010年11月6日、主催者と場所は同前)を開催した。前者に関しては、ロシア・シンガポール・香港・台湾・韓国・中国の各地域から28名の海外研究者が参加、国内報告者・コメンテーターを含め70名近い出席者と多数の聴衆によって研究発表と学術討論が行われた。このシンポジウムは「跨海的東亜現代文学--漂泊・流亡・留学」をメインテーマに掲げ、個別テーマとして「東亜開埠和文学」・「流亡與漂泊的文学」・「留学和文学」・「後殖民主義論述」を設定して、様々な視点や方法論から東アジア各地域において中国現代文学がどのように受容されたか、或いは研究されたか、また近代文学形成に国際交流がどのように寄与したかについて討論するなかで、それぞれの所属地域の研究特性を明らかにしながら、同時にトランス・ナショナルな研究交流がどのように可能かを探るものであった。なおこのシンポジウムの討論を有意義な実績として広く社会に知ってもらうため、次年度にシンポジウム論文集を公刊する予定である。 後者に関しては、韓国からソウル大・高麗大・韓国外大・梨花女子大・成均館大学の若手研究者(主として院生)や教員を招き、日本側は日大・慶大・東大・中大・早大を中心とする若手研究者や教員が参加して、研究発表を若手研究者が行い、コメンテーターを相手国の教員が務める形式で対話的な討論を行った。この対話会は研究の国際交流を図るだけでなく、日韓双方の若手研究者を共同育成するという目的もあり、その意味では中国現代文学から台湾文学まで幅広い領域にわたる研究報告を日韓双方の教員がコメントするという形式で、発表者だけでなくコメントする側にも収穫の多い対話会になったと思う。
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Research Products
(8 results)