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2011 Fiscal Year Annual Research Report

大規模コーパスを用いた日英語言い淀みの対照研究

Research Project

Project/Area Number 21520467
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

渡辺 美知子  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特任研究員 (60470027)

Keywords言い淀み / フィラー / コーパス / 日英語 / 対照研究
Research Abstract

本研究は,日本語と英語の大規模コーパスを用いて言い淀みの分布を比較することによって,発話生成プロセスの言語普遍性と個別性を探ることを目的とした。発話生成には,(1)発話内容の生成;(2)言語化;(3)発声という3つの段階が想定されており,言い淀みは発話生成上のどの段階でも起こりうるトラブルに関連した現象であると考えられている。筆者は,これまでの研究成果から,日本語のフィラーは発話内容の生成というよりは,よりローカルなレベルで行なわれる言語化のプロセスに密接に関連した現象ではないかと考えた。そして,次に表現しようとする内容が豊富なほど言語表現は複雑になり,フィラーの出現率は上昇するという仮説を立て,局所的な言語的複雑さとフィラーの出現率との関係を調べた。具体的には,言語化の単位としての「文節」に着目し,文節の係り先までの距離(文節数)と文節直後のフィラーの出現率の対応を『日本語話し言葉コーパス』(国立国語研究所,2006)を用いて調べた。文節境界のフィラーの出現率は,係り先までの文節数が1から10の間は線形に上昇し,その後の上昇は見られなかった。この結果は,フィラーの使用がローカルな言語化の負荷と強く関連していること,また,一時に言語化できる単位は日本語ではほぼ10文節であることを示唆している。このように,フィラーの機能を文節との関連で実証的に示した研究はこれまでに見受けられない。また,発話生成単位の大きさを具体的に提示するような研究もこれまでに行われておらず,日本語における発話生成研究を前進させるものである。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Presentation] 『日本語話し言葉コーパス』における文節境界のフィラーの出現率2012

    • Author(s)
      渡辺美知子・清水信哉
    • Organizer
      第1回コーパス日本語学ワークショップ
    • Place of Presentation
      国立国語研究所(東京都立川市)
    • Year and Date
      2012-03-06
  • [Book] 「2章音声学・音韻論」『日本語教育事典』(近藤安月子(編著))2012

    • Author(s)
      渡辺美知子
    • Publisher
      研究社(発行確定)

URL: 

Published: 2013-06-26  

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