2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520470
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
工藤 真由美 大阪大学, 文学研究科, 教授 (30186415)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山東 功 大阪府立大学, 21世紀科学研究機構, 教授 (10326241)
|
Keywords | 沖縄系移民社会 / ボリビア / 言語接触 / 日本語意識 / 方言接触 / 方言意識 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、ボリビア日系移民社会言語の実態を把握すべく、先に実施された言語生活項目を主とした言語接触調査の分析を行うことで、単一的な日本語観に対峙する言語事実の実証を試みた。具体的には、南米ボリビアのオキナワ移住地における沖縄系移民のコミュニティを対象とし、日本語、沖縄方言、スペイン語による言語接触のあり方に関する記述を行った。あわせて、1世(成人移民、子供移民)、2世、3世からなる談話録音資料の文字化を行い、工藤真由美編『ボリビア沖縄系移民社会における談話資料(CD付)』を報告書としてまとめた。また、オキナワ移住地と対比させる形で、森幸一サンパウロ大学教授の協力のもと、ブラジル連邦共和国・サンパウロ市ビラカロン地区の沖縄日系移民コミュニティにおける言語生活調査のフォローアップやメキシコにおける日経移民社会調査も実施した。付随して、日本国内における言語接触研究に関する文献を、主として沖縄社会との関係において立体的把握すべく諸関連領域に拡充させながら、沖縄をはじめ日本国内の主要大学、研究所等の協力を得つつ調査収集を行うとともに、ボリビアにおける言語接触研究文献について、南米における移民研究拠点の一つであるサンパウロ大学、ブラジル連邦共和国内のサンパウロ人文科学研究所等の協力を得つつ調査収集を行った。 本研究は、当初の研究計画に従い、言語接触に関わる言語生活調査並びに談話収録について、サンパウロ大学の協力の下、順次着手された。さらに、本研究において収集されたデータについては、概要を報告書としてまとめられるとともに、今後のフォローアップ調査実施に関する協力体制整備を企図した情報交換を綿密に行うことにより、本研究はおおむね順調に進展したものと位置付けられる。
|
Research Products
(5 results)