2011 Fiscal Year Annual Research Report
三言語(日本語・韓国語・中国語)同時学習支援に関する研究
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21520543
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
長友 和彦 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (60164448)
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Keywords | 第三言語習得 / 多言語習得 / マルチリンガリズム / 多言語多文化 / 三言語同時学習支援 / 多言語多文化同時学習支援論 / 日本語・韓国語・中国語同時学習 / 日本語教育 |
Research Abstract |
研究目的は、(1)多角的な観点から「三言語(日本語・韓国語・中国語)同時学習支援」の研究・開発に着手し、(2)三言語同時学習支援という観点から日本語教員養成の教育内容について提言を行うことであり、そのために、日本(宮崎大、お茶の水女子大)・韓国(順天大、釜山外大)・中国(北京大、南京農大)・台湾(東呉大、国立政治大)の教育研究機関・関係者と連携して、(1)三言語同時学習支援の理論構築、(2)三言語同時学習支援シラバス・教材の開発、(3)三言語同時学習支援者養成の教育内容の探究という課題を設定し、研究を進めた。研究成果は、国際シンポジウム等を開催して公表すると共に、研究成果報告書(220頁)等にまとめた。 研究成果としては、(1)三言語習得論、多言語多文化同時学習支援論を構築し、深化できたこと、(2)「多言語多文化同時学習支援論プログラム」(宮崎大学)、「Tandem学習による多言語多文化授業」(釜山外大)、「多文化・多言語サイバーコンソーシアム」(お茶の水女子大)等の実践とその理論的検討を通して、具体的なシラバス・教材の事例を示すことができたこと、また、(1)・(2)を通して、(3)三言語/多言語同時学習支援者の支援者あるいはファシリテーターとしての役割やあり方、その教育内容について議論を深められたこと、などが上げられる。 本研究を通して浮き彫りになったことを列挙すると、次のような点が挙げられる:(1)「三言語同時学習支援」は、個別言語研究から二言語間対照研究、そして多言語多文化教育研究に至る広い領域を包摂するものであること、(2)「三言語同時学習支援」は、現実的な課題として、東アジアの教育研究機関においてさまざまな取り組みが行われていること、(3)「三言語同時学習支援」は、日本語教育を核としながらも、それを超えて、言語教育一般の今後の大きな目標となること、etc.
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Research Products
(6 results)