2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520565
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
村上 雄太郎 茨城大学, 工学部, 教授 (50239505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 昭夫 東京外国語大学, 総合国際学研究院, 教授 (20203284)
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Keywords | 日本語教育 / ベトナム語教育 / 漢越語 / 対照言語学 / 言語接触 / 語彙習得 / 文法習得 / 文法化 |
Research Abstract |
研究代表者・分担者ともに、『日越辞典』・『越日辞典』編纂に向けての基盤構築研究として、ベトナムにおける資料収集、研究成果の公表を行なった。 主な研究実績(具体的な取り組み)は、以下の通りである。 研究代表者は、2012年3月に、ベトナム・フエ外国語大学およびホーチミン国家大学において、日・越両語における漢語表現の使用状況及びその意味・機能の対照に関する資料収集を行なった。また、日本語とベトナム語で語順が逆になる二字の「漢越語」をリスト化し、その意味・用法の異同について考察し、研究成果として発表したし(「13.研究発表」のとおり)、フエ外国語大学日本語日本文化学科においては、「日本語の複合動詞「V+込む」の意味・用法-ベトナム語の"V+vao"との対照」と題する講演を行なった。 研究分担者の今井は、研究代表者と緊密に協力して上記研究成果(「13.研究発表」)を出した。また、2012年3月にニャチャン芸術文化大学(中南部地方で唯一の日本語教育高等機関)とホーチミン国家大学を訪問し、両大学における日本語学習者の現状について聞き取り調査を行ない、『日越辞典』などの日本語教材のニーズの把握に努めるとともに、各種辞典・語学教材の収集を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は日本語とベトナム語で語順が逆になる二字の「漢越語」をリスト化し、その意味・用法の異同について考察した論文をまとめた。一昨年度の和製「漢越語」、昨年度の日越両語に意味が著しく異なる「漢越語」のリスト化とそれについての論文の作成と研究を積み重ねてきており、日越辞典編纂のなかで大きな比重を占める「漢越語」のリスト化と研究に一定の成果をあげたと評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も引き続き「漢越語」のリスト化と研究を継続し、日越辞典編纂に向けて「漢越語」についてはほぼリスト化を完成させたいと考えている。そのために「漢越語」についての残された課題(たとえば四字熟語、越製「漢越語」など)の研究を行なうとともに、「漢越語」を網羅したリストの作成を進め、語彙集をまとめていきたい。
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