2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520589
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
平川 要 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (90118092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島浦 一博 九州国際大学, 経済学部, 教授 (60196467)
中島 邦雄 独立行政法人水産大学校, 水産流通経営学科, 教授 (00416455)
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Keywords | 否定詞nicht / 否定詞kein / 全文否定 / 部分否定 |
Research Abstract |
ドイツ語の否定表現について、研究2年目にあたる22年度は、おもにドイツ語の否定詞nichtとkein使い分けを実際の会話例に即して分析し、(1)ドイツ的否定の発想(2)nichtとkeinの否定の特徴、について日本人学習者に分かりやすい形で把握・説明することを目指した。研究会ではnichtとkeinによる否定の特徴を以下の事例にそって分析した。 1. ゼロ冠詞名詞の否定 2. 不定冠詞のついた名詞の否定 3. 数詞+名詞の否定 4. ゼロ冠詞名詞と動詞からなる熟語の否定 5. 前置詞を伴ったゼロ冠詞名詞からなる述語の否定 その結果、以下のような成果を得ることができた。 1. nichtもkeinも「否定」の意味特徴をもつということでは共通しているが、nichtとkeinの両方が可能となる場合には、文意が異なってくることが多い。 2. nichtとkeinの両方が可能な場合には、nichtには「訂正」の期待が大きい。 3. keinによる否定は、一般的・原則的なことに関わる。 4. nichtとkeinを正しく使い分けるには、形式的なルールを理解するだけでなく、具体的な状況のなかで理解する習慣をつけることが必要である。 なお本年度の研究成果は、日本独文学会西日本支部学会で発表した。
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