2009 Fiscal Year Annual Research Report
随筆「甲子夜話」全文検索システムの構築と公開に関する研究
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21520678
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩崎 義則 Kyushu University, 人文科学研究院, 准教授 (60294849)
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Keywords | 日本史 / 検索システム / 楽歳堂 / 甲子夜話 / 平戸藩 / 楽歳堂蔵書目録 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は、以下の通りである。 1. 「甲子夜話」のデータ入力作業と全文検索システム 東洋文庫(平凡社)を底本として、正篇100冊分について、入力要項にもとづき、全文検索システムの母体となるJISコードでのテキストデータの分担入力を完成した。また、専門的知識を有する技術者に対して、「甲子夜話」テキストの入力サンプルを提供し、全文検索システムの構築とWEB上での公開に必要なOS・ソフトの仕様を確定した。 2. 「甲子夜話」収録図版画像の調査とデータベース作成 松浦史料博物館の懇切な協力を得て、貴重な「甲子夜話」副本(全278冊)について、その全丁を調査し、必要な図版画像(約2,000枚)を入手・整理した。本来、3年をかけて調査する予定であったが、単年度中に図版画像全体を調査・整理出来た点は大きな成果である。 3. 楽歳堂蔵書目録類のデータベース作成 蔵書目録の内、「新増書目」(全23)の「外篇」(漢籍類)及び、「楽歳堂蔵和書目」(全3冊)について、データベースを入力・作成した。 4. 「甲子夜話」原本調査 早稲田大学所蔵林家本「甲子夜話」について、同大学のWEB上掲載のデータをもとに、東洋文庫本との比較検討を行い、原本比定の可能性の調査を開始した。より厳密な校合は、次年度以降に実施したい。 5. その他 平戸藩関係文書を用いた論考「捕鯨業者井元弥七左衞門と平戸藩」を作成し、その中で、「甲子夜話」引用記事について部分的ではあるが検討を行った。また、第63回日本栄養・食糧学会大会にて「書物の中の博物館-平戸藩主松浦静山著「甲子夜話」の世界-」のタイトルで講演を行った。
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Research Products
(2 results)